2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20540141
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
西田 孝明 Waseda University, 理工学術院, 教授 (70026110)
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Keywords | 応用数学 / 非線形偏微分方程式系 / 力学系 / 熱対流問題 / パターン形成 / 解空間大域構造 / 計算機援用解析 |
Research Abstract |
(1)熱対流問題:水平な帯状領域にある流体を下から一様に熱するときの流体の運動の物理パラメーターに依存した解析。(i)上下の境界条件がstress-freeの場合に、空間3次元のパターン形成である六角形型や長方形型の解の存在証明が、計算機援用による証明としてRayleigh数が小さい場合であるが、出来始めた。 (Nishida et al., 2008) 空間2次元のロール型の解の計算機援用存在証明の(Rayleigh数が大きい)場合よりも電子計算機の容量、計算速度などの現在の限度まで必要である。(ii)物理的により自然な上面がstress freeで、下面が固定の境界条件の場合に、ロール型、六角形型、混合型などのパターン形成とその分岐曲線の延長、分岐構造の解明が、Rayleigh数が小さくない場合にも計算機援用解析として出来てきた。(招待講演2008,2009) (ll)力学系:Moser et al.(1999)により問題提起された2自由度の特別なHamilton力学系とそれに対応するHamilton-Jacobi方程式(周期外力を持つBurgers方程式と同値)を考察した。このHamilton-Jacobi方程式の周期解が滑らかな場合(解の積分平均である助変数に依存する)は、この解はKolmogorov-Arnold-Moserの定理による力学系の準周期解が載る不変多様体に対応し、周期解が滑らかでない場合は、力学系の解の準周期性の崩れ(カオスなどの発生)に対応する。その周期解の構成的存在証明を二つの方法で行い、その安定性を示した。その一つであるNewton法での周期解の存在証明は、非線形偏微分方程式への取組みであり特記されてよい。(数理研2008年7月、東海大学2009年3月などで、共同研究者の曽我幸平氏が発表)
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Research Products
(4 results)