2011 Fiscal Year Annual Research Report
古典的不等式の精密化と非線形退化楕円型方程式論への応用
Project/Area Number |
20540153
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Research Institution | Ibaraki University |
Principal Investigator |
堀内 利郎 茨城大学, 理学部, 教授 (80157057)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大西 和榮 茨城大学, 理学部, 教授 (20078554)
中井 英一 茨城大学, 理学部, 教授 (60259900)
下村 勝孝 茨城大学, 理学部, 教授 (00201559)
安藤 広 茨城大学, 理学部, 講師 (60292471)
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Keywords | 楕円型偏微分方程式 / 非線形変分問題 / ソボレフ不等式 / ハーディ不等式 / 退化楕円型問題 / ミッシングターム / CKN型不等式 / 対称性の破れ |
Research Abstract |
次の6つの研究が行われたので、それぞれの実績の概要を述べます。 1. 古典的不等式のミッシング・タームの研究:古典的なハーディー・ソボレフ型の精密化が研究された。可算無限個の精密なミッシング・タームと最良定数が求められ、さらに一般化された対数関数(super-logarithm)を導入する事により最終的な解決への突破口が解明された。また、レリッヒ型の場合も研究が開始された.昨年度、CKN型の不等式がすべての指数の場合に拡張されたのを受け、それらのミッシング・タームの研究も開始された。 2. 精密化された古典的不等式の非線形楕円型作用素の解析への直接的応用:可算個のミッシング・タームの和をポテンシャルとする退化楕円型作用素の境界値問題と非線形問題が研究された。その事により、逆にsuper-logarithmを特徴づける事に成功した。 3. 準線形楕円型作用素の線形化法による解析:最小解や第一固有関数の安定性に着目した研究を発展させ、C-K-N型不等式に関連するエネルギー最小解の対称性の破れが起こることがほぼ完全に示され、そのメカニズムの解明がある程度なされた。同時に、等周不等式の対称性の崩れがおこる事が証明された。 4. 準線形退化楕円型方程式の特異解の構造研究:準線形退化楕円型方程式の特異解のプロフィールのシュミレーションと解析の準備が進められた 5. 退化楕円型作用素のスペクトルの研究:準線形作用素を線形化して得られる退化楕円型作用素について、どのような条件でスペクトルが離散的になり、固有関数が有界性や正則性と有するか等を実解析的な手法で研究が進められた 6. 退化楕円型作用素のポテンシャル論的研究:関数p(x)を指数とする重みつき空間やオーリッツ空間上での作用素のバーディ型不等式を用いた解析が行われ多くの成果を得た。
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Research Products
(6 results)