2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20540263
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
棚橋 誠治 Nagoya University, 大学院・理学研究科, 教授 (00270398)
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Keywords | ヒッグスレス模型 / 余剰次元 / 非線形シグマ模型 / カイラル摂動論 / 電弱精密測定 / Zbbバーテックス / KKモード / ユニタリティー |
Research Abstract |
非線形シグマ模型に基づいた標準模型を超える模型として、脱構築ヒッグスレス模型の研究を行った。この模型はスピン0のいわゆるヒッグス粒子を含まないが、電弱対称性の破れ、すなわち素粒子質量の起源を説明することのできる面白い可能性である。標準模型ではヒッグス粒子の交換が縦波電弱ゲージ粒子散乱のユニタリティーを保っているのに対し、ヒッグスレス模型においてはスピン1のカルッツァ・クライン粒子の交換が縦波ゲージボソンのユニタリティーを保っている。 平成21年度までの研究で、縦波Wボソン散乱における散乱振幅のユニタリティーについて考察し、ヒッグスレス模型におけるベクトル粒子の相互作用について、いくつかの新しい和則を見出した。さらに、カイラル摂動論に基づいた系統的な方法を用いて、ループレベルの輻射補正まで含めた詳細な計算を行った。その結果、現在の電弱精密測定がこの模型のパラメータにきびしい制限を与えていることを発見した。また、関運して、Z→bb崩壊における同様な詳細計算を行い、その成果は平成21年度にレフェリーつき専門誌に掲載された。 また、余剰次元理論の低エネルギー素粒子現象を脱構築理論で記述する場合の粗い格子間隔の理論で生じる近似の正当性について、総合的な解析をおこない、より良い低エネルギー有効理論の構築に向けての解析を行った。
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Research Products
(5 results)