2008 Fiscal Year Annual Research Report
コンパススペクトロメータによるドレル・ヤン反応測定のための偏極標的の改造
Project/Area Number |
20540299
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Research Institution | Chubu University |
Principal Investigator |
堀川 直顕 Chubu University, 工学部, 教授 (70022697)
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Keywords | COMPASS / Drell-Yan実験 / 偏極標的 / 核子のスピン構造 |
Research Abstract |
CERNで行っている国際共同研究COMPASSにおいては、「核子のスピン構造」および「核子の内部構造」を明らかにすべく、偏極ミューオンビームとパイオンビームを使い、標的にはスピン偏極陽子(または重陽子)と液化水素を使った衝突実験を行っている。2008年度においては、ハドロンビームと液化水素標的との衝突実験を実施した。 1.堀川は2008年の実験に参加し、スペクトロメータの運転、実験遂行を行った。この実験では、主に、チャームクォークを含むハドロン状態を調べることを目的にした。実験結果は、現在解析中で、1-2年後に結果を専門雑誌に報告する予定である。 2.研究課題となっているDrell-Yan実験に関しては、2008年12月にプロポーザルの形にまとめた。これがCOMPASS内で承認されれば、CERNのSPSC(スーパー陽子シンクロトロン委員会)の承認を得て、2010年の実験が可能になるように実験を進める。私達が分担するスピン偏極標的では、標的の大きさ、ビーム軸上の配置場所等で、これまで使っていた標的が使えないため、新たに、標的保持用のコンティナーを製作した。コンテティナーは水素原子を含まぬテフロンのメッシュを縫い合わせて製作した。また、ハドロンビームに備え標的量を減らすため、ビーム上におく真空容器を製作した。
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