2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20560149
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Research Institution | Nagaoka University of Technology |
Principal Investigator |
増田 渉 Nagaoka University of Technology, 工学部, 教授 (80143816)
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Keywords | 圧縮性流体 / 超音速流 / 炭酸ガスレーザ / 衝撃波 / パルスグロー放電 |
Research Abstract |
超音速流を用いたTEAレーザの開発を通して、超音速流とレーザ発振の相互関係を明らかにすることが本研究の目的である。レーザガスとしてCO_2/N_2/Heの混合ガスを用いて炭酸ガスレーザ発振を試み、その小信号利得係数、レーザ出力、レーザパルス波形、レーザビーム形状、繰り返し発振周波数などを詳細に評価する。また、超音速流の発生に伴う断熱膨張によるガス温度降下を積極的に利用したレーザ出力の向上についても検討する。 本年度は、(1)超音速ガス流の発生と最適化、(2)超音速ガス流中でのレーザ励起放電の生成、(3)レーザ小信号利得係数の計測、などを中心に研究開発を行った。 (1)および(2)については、CO_2分子の凝固に起因すると思われる超音速ガス流のマッハ数不足を明らかにし、貯気状態のガスを加熱することにより所定のマッハ数2の得られることを実証した。なお、このとき、ガス温度は133Kまで低下した。供試レーザガスに対して流路形状の最適化を行い、若干のフィラメント状放電が含まれるが、レーザ発振に供することが可能と思われるパルスグロー放電の発生に成功した。(3)については、(1)と(2)の結果を受け、超音速・低温ガス流中におけるレーザ励起放電の小信号利得係数の測定をプローブ法により行った。その結果、利得2.2%/cmが得られた。これは常温のレーザガスの場合の1.3倍であり、超音速・低温ガス流によるレーザ出力の向上の可能性を示唆している。また、最大の利得が得られる波長は、常温での10.551μmから10.494μmに変化した。
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Research Products
(2 results)