2009 Fiscal Year Annual Research Report
回転軸に発生するブリージングクラックの深さと位置を推定する振動診断法の開発
Project/Area Number |
20560214
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
井上 剛志 Nagoya University, 大学院・工学研究科, 准教授 (70273258)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
神谷 恵輔 愛知工業大学, 工学部, 教授 (50242821)
石田 幸男 名古屋大学, 大学院・工学研究科, 教授 (10092991)
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Keywords | ロータクラック / 有限要素解析 / クラックのモデル化 / 実験 / クラックの位置と深さの影響 / 固有値解析 / 振動診断法 |
Research Abstract |
実際の疲労クラックの特性を代替できる実験検証用模擬クラック軸を作成し,実験によりその有効性と限界を調べた.また,その特性を精度良く表わす理論モデルを構築し,実証した. (1)模擬オープンクラック軸(厚さ約0.1mmの放電加工溝)を作成した.様々な長さ,太さの軸に対して,同じ深さ・同じ位置でクラックを入れたものを合計6本作成した.それらを自由自由支持で打突試験し,固有角振動数を求めた. (2)オープンクラック軸の有限要素ロータモデルを構築した.クラック部については,未知パラメータを含むがクラックの周囲部に与える影響も含めたモデリング法を2種類導入して比較した. (3)構築したクラックモデルの未知パラメータが軸太さや軸長さでどのように変化するかを実験的に観察し,それらを支配する式を導出した. (4)構築したオープンクラック軸が異方性の軸受で支持された場合の回転中の固有振動解析手法と強制振動の解析手法を構築した,それが実験結果と一致することを確かめ,構築したオープンクラック軸の有限要素モデルの妥当性を確認できた. (5)回転中に磁気軸受で加振実験を行い,加振によって発生するクラック特有の共振現象を観察した.その発生周波数および共振振動値が構築した理論モデルに基づく予想とほぼ一致することを確認し,モデルの妥当性および解析手法の有効性を確認した.
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