2009 Fiscal Year Annual Research Report
局所制御された自励振動アクチュエータによる多自由度振動系の分散制御
Project/Area Number |
20560223
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Research Institution | The University of Shiga Prefecture |
Principal Investigator |
栗田 裕 The University of Shiga Prefecture, 工学部, 教授 (70275171)
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Keywords | 振動制御 / 自励振動 / 分散制御 / 多自由度振動系 / 共振点駆動 / 局所フィードバック / 多点加振 |
Research Abstract |
平成21年度は,平成20年度に製作した4自由度振動系の実験装置に加え,8自由度振動系,4足歩行動物および大形構造物を模擬した実験装置を製作し,分散制御による多自由度振動系の共振点駆動の有効性を実験で検証した。 4自由度振動系の実験装置を用いて,分散制御によって4つの固有振動数すべてで共振点駆動できることを示した。また,コントローラ内で正弦波を与えることにより所望の固有振動数で加振することができた。さらに,固有振動数が変化しても常に共振点駆動が維持できること(環境適応性)や,コントローラを変えることなくシステムの自由度を増減できること(拡縮性),アクチュエータが故障しても共振点駆動が維持できること(耐故障性)を示した。 8自由度振動系の実験装置を用いて,固有振動数が多くなった場合でも共振点駆動する方法を検討した。固有振動数が増えると,局所フィードバック制御だけでは,すべての固有振動数で共振点駆動することができなかった。そこで,隣接するアクチュエータ間のクロスフィードバック制御を付け加えて,所望の振動モードになるようにフィードバックゲインの符号を与えたところ,すべての固有振動数で共振点駆動することができた。 4足歩行動物の筋骨格構造を剛体リンクとモータで模擬した実験装置を用いて,4足歩行の歩容を分散制御による共振点駆動で実現できるのかどうかを検討した。トロット,ペース,ギャロップと呼ばれる歩容に類似した固有振動モードが存在することが確認でき,分散制御による共振点駆動で4足歩行の歩容が実現できた。 大形構造物を長尺な薄板で模擬した実験装置を用いて,大形構造物の多点加振試験を分散制御による共振点駆動で実現できるのかどうかを検討した。局所フィードバック制御されたアクチュエータを複数台用いて,薄板構造物の多数の固有振動数で加振できることを確認した。
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Research Products
(3 results)