2008 Fiscal Year Annual Research Report
積層圧電アクチュエータの衝撃力利用法の確立に関する研究
Project/Area Number |
20560234
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Research Institution | University of Yamanashi |
Principal Investigator |
大内 英俊 University of Yamanashi, 大学院・医学工学総合研究部, 教授 (30126312)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
石井 孝明 山梨大学, 大学院・医学工学総合研究部, 准教授 (40262323)
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Keywords | メカトロニクス / 圧電アクチュエータ / 微動機構 / 噴射ポンプ |
Research Abstract |
本研究は、積層圧電アクチュエータに急激に電圧を印加したときに発生する衝撃的な力を利用した駆動法の開発を目的としている。衝撃力の利用法として、圧電素子で慣性体を叩く方式の微動機構と、素子でピストン急激に移動させ、流体を噴出させる噴射ポンプについて研究を進めた。 1. 微動機構 連続打撃による駆動技術に関して、比較的小形(2×3×10mm)のアクチュエータを使い、ばね支持された質量5gの慣性体を打撃する方式の微動機構を試作してその動作特性を調べた。ばね力によって原位置に復帰衝突した瞬間を圧電効果による発生電圧によって捉え、跳ね返りのタイミングに合わせて次回の打撃を与える。これを連続打撃と名付け、安定して連続打撃が可能となるような電圧印加タイミングについて調べた。実験によれば衝突検出から40〜60μsec後に次の打撃を与えれば、効率良くかつ回数無制限に連続打撃を行うことができた。シミュレーションでも同様な結果が得られたが、今後、圧電現象による電圧発生をモデルに含めることとした。 2. 噴射ポンプ 素子(前述のものと同サイズ)の打撃力をピストン(直径12mm)に与え、少量の流体を噴出するポンプを試作し、管内を流れる粒子(直径1mm)の選別に応用した。白と黒の粒子の色をフォトセンサで検出し、流速を考慮して流れの直角方向から噴出した流体によって選択的に主流から分離させるものである。ポンプ室内の圧力変化をシミュレーションによって解析している。流速変化の範囲が広いので、圧力差と流量の関係式には一般に使用されるオリフィスの式ではなく、レイノルズ数が小さい流れにも対処できる式を使用する必要があることがわかった。実験では、複数の粒子が接触したまま流れてくる場合以外は、粒子の検出、分離とも90%近い成功率が得られた。
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Research Products
(3 results)