2009 Fiscal Year Annual Research Report
光学的全視野計測法と粒子法による複合材料のき裂発生・進展メカニズムの解明
Project/Area Number |
20560433
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
才本 明秀 Nagasaki University, 工学部, 教授 (00253633)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
森田 千尋 長崎大学, 生産科学研究科, 准教授 (60230124)
松田 浩 長崎大学, 工学部, 教授 (20157324)
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Keywords | 複合材料 / 粒子法 / 全視野計測 / 動ひずみ計測 |
Research Abstract |
本研究の目的は,モルタルやコンクリートなどのぜい性固体がある種の拘束条件下で圧縮荷重を受けるときに生じるせん断型の破壊メカニズムを明確にするために,光学的手法により試験片表面全体における変形やひずみの変化を連続的に計測しながら破壊試験を実施することである。同時に,観測される破壊メカニズムを解明するために,き裂の発生と発生したき裂によるひずみの局所化問題に有効な粒子法による破壊解析システムを構築して数値解析を実施し,圧縮力下に置かれたぜい性固体の破壊・損傷の挙動を予測可能にすることにある。本年度の研究では,透明で内部の破壊・損傷状態が把握できるPMMA(ポリメチルメタアクリレート)を試験片として用いて圧縮実験を実施し,電子スペックルパターン干渉(EPSI)計測により全視野変位・ひずみ計測を実施した。この試験では4チャンネルの動ひずみ計測・データ収集システムを購入して試験片表面の代表的な位置におけるひずみ変化を収集するとともに,EPSI計測で得た試験片表面のひずみ分布と比較することで計測精度の確認を行った。また,二次元の圧縮破壊問題をシミュレートするための粒子法解析システムを構築し,観測結果との比較や精度評価を行った。構築した粒子法解析システムは,計算に用いるコンピュータの性能の制限から十分に大きな数の粒子を用いた計算ができなかったが,計算の高速化と粒子の相互作用を評価するアルゴリズムの効率化など来年度の研究に向けての課題が明確になった。
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