2010 Fiscal Year Annual Research Report
光学的全視野計測法と粒子法による複合材料のき裂発生・進展メカニズムの解明
Project/Area Number |
20560433
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
才本 明秀 長崎大学, 工学部, 教授 (00253633)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
森田 千尋 長崎大学, 生産科学研究科, 准教授 (60230124)
松田 浩 長崎大学, 工学部, 教授 (20157324)
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Keywords | 全視野計測 / 粒子法 / 破壊 / 複合材料 |
Research Abstract |
本研究の目的は,繊維充填材や強化コンクリート等、種々の複合材料におけるき裂の発生と,その進展や合体のメカニズムを,光学的全視野計測を用いた実験力学的手法と,粒子に基づく力学シミュレーション(SPAM)から得られる知見の総合により明確化することである。特に平成22年度は,き裂の発生と,発生したき裂によるひずみの局所化や,発生したき裂同志の合体などの複雑な破壊挙動解析に有力視されている粒子法に基づく破壊解析システムを構築して,複合材料におけるき裂の発生と進展・合体などの現象を予測可能とするシステムの開発を試みた。また,き裂の発生や進展の様子を直接観察して数値解析と比較できるようにするために,予切欠を導入したパイレックスガラスの円柱を試験片材料とした軸圧縮試験も実施した。この圧縮破壊実験においては,内部の破壊様相を高速度ビデオカメラで録画するとともに,試験片表面のひずみを全視野計測して数値シミュレーションと比較してシミュレーションで必要となる各種数値パラメータを算定した。また,コア数8の並列計算機システムを新たに導入し,システムに最適化したコードを開発することなどにより,従来に比べ3~5倍の計算速度で破壊現象をシミュレートできる高速な粒子法解析システムの開発に成功した。なお,数値解析は主として2次元問題に適用してその有効性を確認した。3次元問題を正確に解析するためには,更なる計算コードの最適化と,より多くの計算コアを有する並列計算設備が必要である。
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