2008 Fiscal Year Annual Research Report
巨大長周期地震動を受ける鋼製橋梁の動的耐荷性能評価と動的設計法の開発
Project/Area Number |
20560451
|
Research Institution | Kanto Gakuin University |
Principal Investigator |
北原 武嗣 Kanto Gakuin University, 工学部, 准教授 (00331992)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
杉浦 邦征 京都大学, 大学院・工学研究科, 教授 (70216307)
山口 隆司 大阪市立大学, 大学院・工学研究科, 准教授 (50283643)
|
Keywords | 海溝型巨大地震 / 長継続時間 / 繰り返し載荷 / 鋼製橋脚 / ハイブリッド実験 / 耐力低下 / 耐震性能 |
Research Abstract |
東海地震,東南海地震,南海地震等が切迫している現状において,海溝型巨大地震動が社会基盤施設に与える影響を検討する必要に迫られている.海溝型巨大地震では,長周期かつ継続時間の長い地震波となることが予想される.このような長継続時間地震波による橋梁構造物の応答を考えると,主要動までの地震波で軽微な損傷を受けた後,長周期地震波により長時間の繰り返し加振を受けることになる. そこで本研究では,都市高速道路に多用されている既設の鋼製橋脚を対象とし,海溝型巨大地震を受ける際の動的挙動をハイブリッド実験によって明らかにすることを試みた.橋脚高さ11m程度,幅厚比パラメータ0.615,細長比パラメータ0.362の鋼製橋脚を対象とし,約1/8の縮尺模型を供試体(供試体長1.41m)として用いた.ハイブリッド実験における入力波は,東海地震を想定した模擬地震波とし,卓越周期2.5秒付近,継続時間150秒の地震波である. ハイブリッド実験の結果,入力終了間際の130〜150秒の間において,0.99δy〜3.02δy程度のほぼ弾性範囲と考えられる両振り振幅を繰り返し受けることにより,10回の繰り返し振幅では10%,20回の繰り返しでは17%程度の耐力低下が生じる可能性のあることがわかった.また,全継続時間では100回を超えるオーダーの繰り返し振幅をうけることも確認できた. ハイブリッド実験により確認した履歴を考慮し,漸増繰り返し静的載荷実験(次年度に実施予定)に用いる載荷パターンの決定を行った.
|
Research Products
(3 results)