2008 Fiscal Year Annual Research Report
高含水粘性土/中間土地盤への真空圧密の適用性についての研究
Project/Area Number |
20560469
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Research Institution | Takenaka Corporation, Takenaka Research and Development Institute |
Principal Investigator |
金田 一広 Takenaka Corporation, Takenaka Research and Development Institute, 先端技術研究部, 研究主任 (30314040)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
渡部 要一 (独)港湾空港技術研究所, 地盤・構造部・土質研究チーム, リーダー (00371758)
山崎 浩之 (独)港湾空港技術研究所, 地盤・構造部・動土質研究チーム, リーダー (10371759)
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Keywords | 中間土 / 地盤の挙動 / 地盤改良 / 真空圧密 / 数値計算 / SYSカムクレイモデル |
Research Abstract |
真空圧密工法による地盤改良メカニズムについて土の骨格構造の働きを記述できるSYSカムクレイモデルを用いた水〜土連成有限変形解析を行った.このモデルは高含水粘性土の大圧縮を表現できるモデルである.主要な結論は次のようである. 高い含水比を持つ浚渫粘土地盤を高位な構造を有すると仮定してFEM計算を行った.地盤にドレーンを打設して真空圧を作用させる真空圧密工法は,地盤の深部まで真空圧を伝達し有効応力の増加をもたらし,塑性圧縮を伴う構造劣化を促進させ間隙を減少させる効果があることを示しか.浚渫粘土は低拘束圧下ではe-log p'関係で下に凸の曲線になり,真空圧は比較的大きな荷重を加えていることに相当する.また,改良域内に圧縮力が働くため改良域外では地盤深部から外側へ卓越したせん断ひずみが発生する可能性を示した. 実際の真空圧密工法を施工した事例について数値解析を行い,よい整合性が見られた.このことにより,真空圧密による地盤の沈下・地表面変化および側方変位などについて予測できる可能性を示した.これらの成果は,真空圧密による地盤改良効果が数値計算で評価できる可能性を示している.また,このモデルは粘性土だけでなく砂質土,さらには中間土までの力学挙動の記述が可能である.実際の地盤では粘性土の間に砂層が含まれていたりする場合もある.このような中間土地盤や粘土砂互層地盤に対して真空圧密の効果についての検討が不十分であると思われる.今後は,これらについて実験および数値計算の検証を行う予定である.
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