Research Abstract |
本研究は,災害現場の観測を目的とし,UAV(無人航空機)を用い,安全でリアルタイムを可能とするシステム開発を目指している。観測プラットフォームとしてUAVを利用することにより,安全で詳細な観測を行うことができるとともに,技術の進歩にともない,ホビー用のラジコンヘリや民生用のデジタルカメラ,GPSなどが低価格で購入できることに着目し,従来にはない,低価格なシステム構成を検討した。 H20年度は,UAVはJR PROPO社製のホビーラジコンヘリを購入し,安全な計測システムとして利用できるように検討・改良を行った。UAVに搭載するセンサは,デジタルカメラ,GPS,ジャイロ,レーザ距離計,コントロール用の小型PC,バッテリーである。UAVへの積載重量制限(4kg〜5kg)があるために,小型・低価格のセンサを選び,総重量3kgほどの軽量システムを開発した。またこれらをUAVに搭載する雲台を開発し防振などの対策を検討した。観測システムは,小型PCで制御され,UABやシリアルポートで接続し,それぞれのセンサは厳密に時刻同期している。またセンサーネットワーク技術を利用し,UAVから,取得したデータをリアルタイムで地上に伝送し,インターネットで配信できるように検討した。最後に,これらの観測システムについて,河川敷の模型飛行機用の飛行場でテストフライトを行い,UAV飛行の安全性・安定性,搭載機器の配置や重量バランスを検討した。
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