2009 Fiscal Year Annual Research Report
住民との協調に基づく安全な住環境づくりのための街灯整備指標の開発
Project/Area Number |
20560555
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Research Institution | Shibaura Institute of Technology |
Principal Investigator |
三浦 昌生 Shibaura Institute of Technology, システム理工学部, 教授 (50173985)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
井上 容子 奈良女子大学, 生活環境学部, 教授 (70176452)
中口 毅博 芝浦工業大学, システム理工学部, 教授 (30338313)
松村 隆 芝浦工業大学, システム理工学部, 教授 (40360789)
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Keywords | 建築環境・設備 / 人間生活環境 / 住環境 / 環境設計 / 住民参加 / 自治会 / 安全・安心 / 街灯整備 |
Research Abstract |
1.夜間道路照度は地区の安全性を左右する重要な要因であり、その照度を担う街灯の改善に対する住民のニーズは高い。そこで、本研究は、各地区の街灯仕様データ、夜間道路照度実測データ、住民アンケートデータを総合的に分析することにより、住民主導の安全な住環境づくりに役立つ住民が使いやすい街灯照度指標を開発することを目的とする。 2.現在、夜間照度は日本防犯設備協会が定めている推奨照度を用いており、防犯灯メーカーや自治体において照度基準として使用されている。しかし、筆者らによるこれまでの研究成果によると、実際に推奨照度を満たしている地区はきわめて少ない。そこで、過去に住民が参加して道路の夜間照度実測と明るさ・暗さの主観評価を行った5地区のデータを分析した。その結果、明るさ・暗さに関する住民の主観評価が中立となる状態では歩行者の安全性に問題がないと考え、ヒストグラム分析により「どちらでもない(中立)」「明るい」と評価した地点の54%に当る2.51xを日本防犯設備協会が定めるクラスAの51xに代わる推奨照度とし、かつ、住民の主観評価が中立となる地点の50%に当る1.51xを日本防犯設備協会が定めるクラスBの31xに代わる推奨照度とすることを提案した。 3.地区の街灯整備に不安や不満を抱え、その改善を目指し住民が行動を起こそうとするものの、具体的な調査方法がわからずに対処できない地区が多い。研究代表者はこうした地区を対象として支援を行ってきた。これまでの活動の評価を行い、住民・研究者・自治体が連携し街灯整備を行うための方策について提案を行った。 4.マレーシア・クアラルンプールの住宅地において街灯照度を実測したデータの分析において上記の知見を適用し照度の適否判定を試みた。 5.研究の推進に当り、住民へのアンケート実施においては回答者の人権やプライバシー保護に十分留意した。
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Research Products
(4 results)