2010 Fiscal Year Annual Research Report
建築計画・環境工学的にみた標準設計型小学校教室の改修・運用モデルの研究
Project/Area Number |
20560588
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Research Institution | Tokyo Denki University |
Principal Investigator |
伊藤 俊介 東京電機大学, 情報環境学部, 准教授 (50339082)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
上野 佳奈子 明治大学, 理工学部, 准教授 (10313107)
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Keywords | 標準設計 / 教室 / 機能計画 / 環境条件 / 運用改善 / モデル教室 / 授業での使われ方 / 使用後評価 |
Research Abstract |
前年度に実施した、標準設計型教室を簡易改修したモデル教室の使用実験を継続して行った。モデル教室では壁面全周にホワイトボードを設置し、机・椅子はキャスター付のものを用いて授業中のアレンジの変更を容易にしている。また、広い作業面を確保するために半数を2人掛けテーブルとした。前年度の教師・児童による使用後評価では、机が動きやすく姿勢が安定しない点が指摘された。また、ホワイトボードにより教室全体の照度が高いことから、まぶしいとの指摘もあった。これらをふまえて、今年度はキャスターの一部にゴム脚を付けて児童の着席時にはすべりにくくし、ホワイトボードの一面は黒板とした。 前年度に使用した学級と同じ教師・児童に授業で教室を使用してもらい、再度評価を行った。授業では、教室前後のホワイトボードを使い分ける授業展開が定着している様子が確認された。補助教員が入り習熟度別授業を行ったクラスでは、通常は教室を分けて行う活動を教室の前後に分けて行っており、教師からは学級全体の指導と分割しての指導の間をスムーズに行き来できる点が評価された。児童に対する使用後アンケートでは、評価値には大きな変化はなかったものの、自由記述では机の改善点を評価するコメントが多く、改善効果があることがわかった。 使われ方と児童による評価から、標準設計型教室では行えない授業形態をモデル教室で展開することが日常化しており、児童も環境への違和感を感じなくなっていることがわかり、モデル教室への慣れの効果があると推察された。すなわち、従来の教室空間・授業の延長線上に新しい環境を設えることで教育方法の変革を支援できる可能性が示されたといえる。
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Research Products
(3 results)