2011 Fiscal Year Annual Research Report
蛍光と偏光散乱画像を用いた海洋生物群観測手法の研究
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20560745
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Research Institution | Tokyo University of Marine Science and Technology |
Principal Investigator |
山岸 進 東京海洋大学, 産学・地域連携推進機構, 客員教授 (20422579)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
村山 利幸 東京海洋大学, 海洋工学部, 教授 (50200308)
荒川 久幸 東京海洋大学, 海洋科学部, 教授 (40242325)
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Keywords | 海洋探査 / 海洋環境 / ライダー / Mueller matrix |
Research Abstract |
本研究は、ライダー(Lidar)手法を用いて海洋生物群の偏光散乱及び蛍光を観測するシステムを提案し、可能性を評価することを目的とする。今年度実施した研究の成果は以下である。 1.懸濁粒子の後方散乱画像を観測して偏光特性をMueller Matrixで表示した。粒子サイズ(球形)の影響は偏光の平行、交差項に対応するM12とM21要素に明瞭に表れており、Mie散乱を基にしたモンテ・カロル・シミュレーション値ともよく一致する事が分かった。 2.粒子の光学活性度の影響がMueller Matrixの要素(M14、M41)に示された。画像に及ぼす溶液の光学活性度の影響をグルコース濃度の異なる溶液で調べたところ、大きな影響は与えていないことが示された。光学活性度に関する信号が微弱であるため高感度計測の工夫が必要である。 3.In-situ計測では短時間に変化する偏光状態が変化する。これを捉えるためパルスレーザを用いた偏光状態(Stokes Vector)計測用の4channelシステムを開発し実験した。画像間のずれを演算補正して精度向上を図った結果、反射の偏光特性を顕在化できることが分かった。 4.偏光観測の能力を評価するには水中背景光の評価が必要となる。このため、偏光を考慮した放射伝達の式に基づいて太陽光強度の水中到達強度を推定した。 5.上記資料を基にライダーの計測パラメータ(ビーム広角、視野角)と海中光環境が信号のS/Nに及ぼす効果を推定評価した。
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