2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20580311
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Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
吉田 光敏 鹿児島大学, 農学部, 教授 (00174954)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
三好 和睦 鹿児島大学, 農学部, 准教授 (70363611)
佐藤 正宏 鹿児島大学, フロンティアサイエンス研究推進センター, 教授 (30287099)
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Keywords | 体細胞クローン / 遺伝子改変 / 脱アセチル化 / トリコスタチンA / スベロイルビスヒドロキサム酸 / スクリパタイド / ラトランキュリンA / クラウン系ミニブタ |
Research Abstract |
本研究ではクラウン系ミニブタと体細胞クローン作出技術を基礎に、発光遺伝子などを導入した遺伝子改変ミニブタの作出効率を超高度化し、新たな高付加価値ミニブタ系統の創成に繋げる目的で、本年度は遺伝子導入したミニブタ体細胞を用いた核移植に由来するクローン胚の体外発生・体内発生に及ぼす脱アセチル化酵素阻害剤処理および活性化における細胞骨格阻害剤処理の影響について検討した。ブタα-1,3-galactosyltransferase(GGTA1)遺伝子をノックアウト(KO)するベクター遺伝子および緑色や赤色発光遺伝子を導入したクラウン系ミニブタ初代培養細胞に由来する体細胞クローン胚の胚盤胞への体外発生能は脱アセチル化酵素阻害剤処理および活性化における細胞骨格阻害剤処理の有無に大きく影響された。そして、脱アセチル化酵素阻害剤としてはトリコスタチンA、バルプロ酸、スクリパタイドおよびスベロイルビスヒドロキサム酸が、細胞骨格阻害剤としてはラトランキュリンAが体細胞クローン胚の体外発生能の超高度化に極めて有効であることが明らかとなった。さらに、これらの処理を施して作成した遺伝子改変体細胞クローンミニブタ胚を受胚ミニブタへ胚移植した結果、胎仔および産仔が得られ、遺伝子改変体細胞クローンミニブタ胚の体内発生能が明らかとなった。また、体細胞クローン胚に対するスクリパタイド処理は体細胞クローン胚の胚盤胞期における多分化能関連遺伝子群の発現状況を改善することが明らかとなった。
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