2008 Fiscal Year Annual Research Report
野生動物(野鳥)を用いた環境モニタリング法の検討(重金属の生態影響)
Project/Area Number |
20580344
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Research Institution | Nippon Veterinary and Life Science University |
Principal Investigator |
植田 富貴子 Nippon Veterinary and Life Science University, 獣医学部, 教授 (00168634)
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Keywords | 野鳥 / モニタリング / カドミウム / 環境 / 重金属 / 生態影響 / 水禽類 / 汚染 |
Research Abstract |
本研究の目的は、(1)カドミウム(Cd)非汚染対照であるCd標準回帰直線(CSRL)の有効性を検証すること、(2)バナジウム(V)、モリブデン(Mo)、タリウム(Tl)でも汚染判定の指標を作成すること、(3)動物実験によりTiがCd、VおよびMo毒性を軽減するか否かを検討すること、および(4)細菌であるL.monocytogenes(L.m.)対して、CdとVがどのように影響するかを増殖性と変異原性の両面から検討すること、の4項目である。 (1):重原油汚染野鳥(第33回鳥類内分泌研究会)では急性中毒に近いdata、野鳥の雌雄(第147回獣医学会報告)では雄の上方移行と雌の下方移行、すなわち性差を示すdataが得られた。これらは、いずれもCSRLの有効性を示す成績と考えられる。(2):V、MoおよびTlの3元素については、予定通り各種の相関関係が腎臓と肝臓、および元素間で得られ、The 5^<th> International conference on energy,environment,ecosystems and sustainable development(2009.9)で報告予定である。このうちのMoの相関については、21年度中に動物に投与を行って汚染との関係を判断することになっている。(3)の動物実験では、TiがCdの毒性を軽減する成績が得られ、in vitroで得られた成績と矛盾しないことが示された。(4):CdがL.m.(L98-82B1株)で染色体DNAに影響を与えている成績を得た(第147回獣医学会報告)。
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Research Products
(11 results)