2010 Fiscal Year Annual Research Report
プロトン/葉酸共輸送担体の発現制御機構及びエタノール関与の解明を目指して
Project/Area Number |
20590163
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Research Institution | Kinjo Gakuin University |
Principal Investigator |
林 弥生 金城学院大学, 薬学部, 教授 (00117847)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
井上 勝央 名古屋市立大学, 大学院・薬学研究科, 准教授 (50315892)
畠山 舞 金城学院大学, 薬学部, 助教 (20454340)
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Keywords | 葉酸 / トランスポーター / hPCFT / フラボノイド / 転写活性化因子 / 転写抑制因子 |
Research Abstract |
プロトン/葉酸共輸送担体(PCFT)は小腸における葉酸及び葉酸類似薬の吸収を司る分子実体であり、その発現様式は小腸上中部に限局していることから、腸管部位に特異的な発現調節を受けていることが示唆されている。平成21年度の研究により、PCFTの発現制御に関わる転写因子としてHNF4αとGATA4が同定された。しかし、これらの転写因子によるPCFTのプロモーター活性は比較的低く、小腸で認められる高い葉酸輸送活性を説明するまでには至らなかった。そこで本年度は、これらの転写因子に加え、他の転写因子がPCFTの発現制御に関与する可能性を考え、さらなる転写因子の探索を行い、そのPCFTの転写制御への関与について検討した。小腸で高い発現が認められる転写因子群について、レポータープラスミドに対するプロモーター活性を評価した結果、新たなPCFTの発現制御に関わる転写因子としてKLF4を同定することに成功した。KLF4は、単独でもプロモーター活性を示すが、その活性はHNF4α共存下において顕著に増大することが明らかとなった。また、クロマチン免疫沈降法により、KLF4はPCFTのプロモーター領域に直接結合することが示された。一方、KLF4とHNF4αによるプロモーター活性は、CDX2及びC/EBPαの共存下で強力に抑制されることも明らかとなった。Western blottingにより各種転写因子の腸管内分布を検討した結果、KLF4は小腸全域に発現が認められたのに対し、HNF4αは上部、CDX2及びC/EBPαは中部~下部で発現が高いことが示された。したがって、PCFTの腸管部位特異的な発現は、KLF4を主体とする転写活性に加え、小腸上中部に存在し転写促進因子として働くHNF4αと、小腸中下部に存在し抑制因子として働くCDX2及びC/EBPαにより制御されている可能性が示唆された。
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Research Products
(3 results)
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[Presentation] Effects of flavonoids on proton-coupled folate transporter.2010
Author(s)
Yuasa, H., Nishijima, C., Hatakeyama, M., Hayashi, Y., Ohta, K., Inoue, K.
Organizer
Pharmaceutical Sciences World Congress 2010 (4th)
Place of Presentation
New Orleans, Louisiana, U.S.A
Year and Date
20101114-20101118
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