2009 Fiscal Year Annual Research Report
大脳皮質および大脳辺緑系におけるGABA作動性トニックシグナルと不安のメカニズム
Project/Area Number |
20590229
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Research Institution | Hirosaki University |
Principal Investigator |
山田 順子 Hirosaki University, 大学院・医学研究科, 講師 (30334965)
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Keywords | GABA / tonic current / 卵巣切除 / 扁桃体 / PRIP-1ノックアウトマウス / ステロイドホルモン |
Research Abstract |
昨年に引き続き不安様行動をおこすPRIP-1ノックアウトマウスを用いて扁桃体を含む脳スライスを用いてホールセルパッチクランプ法による解析を行った。Tonic GABAergic currentの薬理学的特性を詳しく調べるため、GABAA受容体のサブユニット特異性のあるアゴニスト、インバースアゴニスト、あんが野生型に比ベノックアウトでは有意に減少していた。さらにGABAトランスポーター阻害薬NO711によるGABAの再取り込み阻害により増加するTonic GABAergic currentおよび抗不安薬diazepamにより増加するTonic GABAergic currentは野生型に比ベノックアウトでは有意に減少していた。このことからPRIP1ノックアウトマウスの扁桃体ニューロンでは持続的なGABA作動性シナプス伝達(tonic GABAergic inhibition)が野生型に比べ有意に減少しており、不安様行動との関係が示唆された。今後、これらの差を引き起こす分子機構を明らかにするため、shingle-cell PCR法によりGABA_<A>受容体サブユニット発現の違いを検討する予定である。さらに卵巣切除雌マウスを用い、ステロイドホルモンと不安の関係を検討する。 昨年に引き続き不安様行動をおこすPRIP-1ノックアウトマウスを用いて扁桃体を含む脳スライスを用いてホールセルパッチクランプ法による解析を行った。Tonic GABAergic currentの薬理学的特性を詳しく調べるため、GABAA受容体のサブユニット特異性のあるアゴニスト、インバースアゴニスト、あんが野生型に比ベノックアウトでは有意に減少していた。さらにGABAトランスポーター阻害薬NO711によるGABAの再取り込み阻害により増加するTonic GABAergic currentおよび抗不安薬diazepamにより増加するTonic GABAergic currentは野生型に比ベノックアウトでは有意に減少していた。このことからPRIP1ノックアウトマウスの扁桃体ニューロンでは持続的なGABA作動性シナプス伝達(tonic GABAergic inhibition)が野生型に比べ有意に減少しており、不安様行動との関係が示唆された。今後、これらの差を引き起こす分子機構を明らかにするため、shingle-cell PCR法によりGABA_A受容体サブユニット発現の違いを検討する予定である。さらに卵巣切除雌マウスを用い、ステロイドホルモンと不安の関係を検討する。
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