2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20590332
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Research Institution | Health Sciences University of Hokkaido |
Principal Investigator |
太田 亨 Health Sciences University of Hokkaido, 個体差健康科学研究所, 准教授 (10223835)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
及川 恒之 北海道医療大学, 心理科学部, 教授 (80150241)
長田 和実 北海道医療大学, 歯学部, 准教授 (00382490)
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Keywords | マウスモデル / 薬剤耐性遺伝子 |
Research Abstract |
ABCC11遺伝子はヒト耳垢型決定遺伝子ばかりでなく、腋臭やアポクリン腺分泌、また、薬剤耐性に関わるなど、興味ある機能を持っている。 マウスにはABCC11遺伝子がなく、自然の欠失モデルである。マウスにヒトABCC11遺伝子を挿入しその表現型や分子生物学的機序を解明することを目的として研究を開始した。 BACデータベースから検索し、ヒトABCC11遺伝子を含むBACクローンを得た。 このクローンは隣接するABCC12遣伝子も含み、遺伝子の上流・下流ともに十分なゲノムを含むため、発現調節領域、プロモーター領域は含まれると思われる。このBACクローンにハイグロマイシン耐性遺伝子をベクター内に組み込みTransgeneを作製した。 未分化に保つ培養液下、129cvマウスES細胞に上記のTransgeneを挿入させ、ハイグロマイシン添加2週間後、BAC transgene陽性ESクローンを20個以上得た。 ヒトABCC11遺伝子ゲノムDNAのマウスES細胞ゲノムへの挿入を確認した。 その発現解析を行ったが、マウスES細胞未分化における、ヒトABCC11遺伝子のmRNA発現はRT-PCRでは認められなかった。これは、本来、ES細胞の発達時期に組織特異性の高いABCC11遺伝子の発現を認めない可能性が高い。しかしヒトABCC11遺伝子発現調節領域に対し、マウス転写因子が働かない可能性もある。この場合、モデルマウスを作成しても意義がないので、ES細胞を分化さしてさらなる発現解析おこなっている。
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