2008 Fiscal Year Annual Research Report
横紋筋肉腫細胞株からのPAXファミリー遺伝子の関与しない新規のキメラ遺伝子の同定
Project/Area Number |
20590365
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Research Institution | Shimane University |
Principal Investigator |
嘉数 直樹 Shimane University, 医学部, 准教授 (20264757)
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Keywords | 横紋筋肉腫 / 病型特異的転座 / キメラ遺伝子 |
Research Abstract |
胞巣型横紋筋肉腫では病型特異的転座としてt(1;13)(p36;q14)を認め、その1p36、13q14転座切断点には、それぞれ、PAX7、FKHRが局在する。そして、上記の転座にともなってPAX7-FKHRキメラ伝子を形成し、病態に深く関わっている。我々は、t(1;13)(p36;q14)を認めるにもかかわらず、PAX7-FKHRキメラ遺伝子が検出されない横紋筋肉腫細胞株を見出した。FISH解析で、この細胞株の1p36と13q14転座切断点を解析したところ、確かにそれぞれの切断点上には、PAX7、FKHRは存在しなかった。また、それぞれの切断点はPAX7、FKHRよりセントロメア側であることも明らかした。 これらの切断点には用PAX7、FKHR以外の遺伝子が存在し、転座によって新規キメラ遺伝子を形成し腫瘍発生に大きく関与していることが示唆された。そこで、切断点を同定するために、PAX7、FKHRのlocusよりセントロメア方向に向かってbacterial artificial chromosome(BAC)クローンを順次選定していき、それらをプローブとしてFISH解析を行った。その結果、lp36転座切断点(実際は1p35)は、BACクローンRP11-261P19とRP11-253M24の間の約2Mbの範囲内にまで狭めることができた。また、13q14転座切断点(実際は13q12)は、RP11-35M5よりさらにセントロメア側に狭められた。両切断点とも当初の予想以上にセントロメア側にずれていた。
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Research Products
(1 results)