2009 Fiscal Year Annual Research Report
横紋筋肉腫細胞株からのPAXファミリー遺伝子の関与しない新規のキメラ遺伝子の同定
Project/Area Number |
20590365
|
Research Institution | Shimane University |
Principal Investigator |
嘉数 直樹 Shimane University, 医学部, 准教授 (20264757)
|
Keywords | 横紋筋肉腫 / 病型特異的転座 / キメラ遺伝子 |
Research Abstract |
我々は、横紋筋肉腫に特異的な転座t(1;13)(p36;q14)を認めるにもかかわらず、それによって生じるはずのPAX7-FOXO1キメラ遺伝子が検出されない細胞株を見出した。この細胞株の1p36と13q14転座切断点をFISHで解析したところ、それぞれの切断点はPAX7、FOXO1よりセントロメア側であった。したがって、これらの切断点にはPAX7、FOXO1以外の遺伝子が存在し、転座によって新規のキメラ遺伝子を形成し腫瘍発生に関与している事が示唆された。両切断点を同定するために、PAX7、FOXO1よりセントロメア方向に局在するBACクローンをそれぞれプローブとしてFISH解析を行った。その結果、1p36転座切断点(実際は1p35)を含むBACクローンを同定した。切断点をさらに狭めるために、上記のクローン内で複数のプローブを調製しSouthern blot解析を行ったが、未だ再構成バンドは得られていない。また、この細胞株での13q14転座切断点(実際は13q12)は、FISH解析によってRP11-24A13よりさらにセントロメア側に狭めた。 次に、我々は13q14バンドに切断点を認める別の横紋筋肉腫細胞株を見出した。この13q14切断点はFISH解析によりFOXO1よりテロメア側に局在することが明らかとなり、他の遺伝子の関与が疑われた。また、同じ細胞株でMDM2遺伝子が高度に増幅していることも明らかにした。
|
Research Products
(3 results)