2008 Fiscal Year Annual Research Report
並体結合マウスを用いた骨髄内骨髄移植の有効性の検証
Project/Area Number |
20590413
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Research Institution | Kansai Medical University |
Principal Investigator |
稲葉 宗夫 Kansai Medical University, 医学部, 准教授 (70115947)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
比舎 弘子 関西医科大学, 医学部, 講師 (90151422)
槇 政彦 関西医科大学, 医学部, 講師 (80297001)
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Keywords | 並体結合マウス / 骨髄移植 / 樹状細胞 / 造血幹細胞 / 循環動態 |
Research Abstract |
並体結合マウスの作出は定常循環動態下における細胞のリクルート/ホーミングを検討する有効な手段である。本年度の目標は1)生理的条件下において骨髄移植後に回復してくる免疫担当細胞(T細胞、B細胞、樹状細胞、マクロファージなど)がその機能を発揮するかを検証し、2)このモデル系を用いて従来の経静脈的骨髄移植(JV-BMT)と新たに開発した骨髄内骨髄移植(IBM-BMT)の有効性を比較検討することである。本年度は循環動態の安定した並体結合マウスの作出を目的としたが、並体結合後のマウスに与えるストレスなどのあり、実験に使用できる並体結合マウスな作成後7-10日であった。GFPマウスよりIBM-BMTした宿主[GFP→C57BL/6]を正常C57BL/6と並体結合し([GFP→C57BL/6]^<IBM-BMT>+C57BL/6と標記)、GFPマウス由来の各血液細胞の分化をGFPマウスよりIV-BMTした宿主[GFP→C57BL/6]を正常C57BL/6と並体結合したマウス([GFP→C57BL/6]^<IV-BMT>+C57BL/6と標記)と比較検討した結果、骨髄球系およびB細胞系の分化に関しては有意差を認めなかったが、c-kit陽性Lin陰性の造血前駆細胞の頻度は[GFP→C57BL/6]^<IBM-BMT>+C57BL/6マウスにおいて優位に高いことが判明した。。従って、移植後早期の観察ではあるが、並体結合により構築された正常生理的条件下においてドナー由来細胞の生着がIBM-BMTにより促進されていることが推定された。またT細胞系、樹状細胞系はこの時点では十分に検出されず、より長期の並体結合マウスの安定的な維持が必要と考えられた。
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Research Products
(6 results)