2008 Fiscal Year Annual Research Report
医療者のマンパワー・労働量・診療体制と診療パフォーマンスの関係
Project/Area Number |
20590509
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
関本 美穂 Kyoto University, 医学研究科, 講師 (00244583)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
今中 雄一 京都大学, 医学研究科, 教授 (10256919)
石崎 達郎 京都大学, 医学研究科, 准教授 (30246045)
林田 賢史 京都大学, 医学研究科, 講師 (80363050)
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Keywords | ヘルスマンパワー / アウトカム評価 / 組織効率 / プロセス評価 / 集中治療 / 在院日数 / 脳梗塞 / リハビリテーション |
Research Abstract |
本研究は、医療の質の評価軸のひとつである「ストラクチャー」、特に人員配置やマンパワーに焦点を当て、これらの因子が診療プロセスや患者アウトカムに与える影響について明らかにする。さらにマンパワーが診療の効率性に与える影響についても明らかにする。このような情報は、医療機関や医療提供体制に対する質の評価だけではなく、持続可能性の高い医療提供体制の構築にとっても重要であると考える。今年度は、1)急性期脳梗塞の在院日数と診療体制・人員配置との関連、2)集中治療室(ICU)の診療体制と集中治療の診療プロセスや患者アウトカムとの関係、の2つを検討した。 1)急性期脳梗塞の在院日数と診療体制・人員配置との関連 63病院より提供されたDPCデータから、2007年4月〜2008年3月の間に急性期脳梗塞治療のために入院した8817例を解析した。DPCデータと施設関連調査から抽出可能な変数を選定し、患者特性・退院時状況・リハビリテーション実施状況・診療提供体制の4つの指標に分類した。次に患者特性を調整変数とし、在院日数を従属変数、各指標の因子を独立変数として、重回帰分析を行った。高齢者、合併症、認知症、入院時意識障害がある場合、在院日数は長くなる傾向を示した。また回復期・リハビリ病棟や亜急性期医学管理料病床の有無が、在院日数と強い関連を示した。 2)ICUの診療体制と集中治療の診療プロセスや患者アウトカムとの関係 50病院より提供されたDPCデータから、ICUの診療体制(Open ICU/Closed ICU)とリスク調整死亡率、感染管理や栄養管理のパフォーマンスとの関係を検討した。Closed ICUは、大規模の病院により多く設置され、集中治療医の配置人数も多かったが、リスク調整死亡率や感染症管理のパフォーマンスと有意に関連しなかった。
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Research Products
(2 results)