2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20590544
|
Research Institution | Osaka City University |
Principal Investigator |
中尾 隆文 大阪市立大学, 大学院・医学研究科, 講師 (50326261)
|
Keywords | ファーマコゲノミクス / プロテオーム / 細胞内シグナル伝達 |
Research Abstract |
平成21年度までに、ヒトAkt遺伝子のN末端にStrepタグの配列を付加した融合遺伝子をpcDNA3.1ベクターに組み込んだものを作製し、これをリポフェクション法を用いてヒト巨核芽球系細胞株UT-7/TPOに安定発現させたUT-7/TPO/Akt-Strep細胞を樹立した。得られたUT-7/TPO/Akt-Strep細胞にはStrep蛋白が強発現していることを確認し、この細胞株を用いた種々の実験を行った。UT-7/TPO/Akt-Strepをトロンボポエチンで刺激したところAktのリン酸化やトロンボポエチンに反応した細胞増殖が見られることを確認した。また、トロンボポエチン刺激によりUT-7/TPO/Akt-Strep細胞内のAktと結合する種々の分子を同定すべく、細胞抽出液をstrep-tactinカラムにてアフィニティー精製した。精製後のタンパク質を濃縮した後、二次元電気泳動ゲルで展開したところ、複数の分子がUT-7/TPO/Akt-Strep細胞内のAktと結合(相互作用)していることが確認された。そこでこれらの分子をゲル中より精製し、MALDI-TOF型質量分析計を使用して同定を試みたが、良好な質量分析のピークを得られず、同定には至らなかった。そこで現在はAktをベイトとしたシグナル伝達分子の探索を一旦断念し、巨核球中の熱ショック蛋白群、その中でも巨核球造血においてHsp72と相互作用し重要な役割を果たしている蛋白を探索する方針としている。
|
Research Products
(5 results)