2010 Fiscal Year Annual Research Report
テーラーメード医療の実用化研究:システムの迅速化と担当医へのフィードバック
Project/Area Number |
20590549
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Research Institution | St.Marianna University School of Medicine |
Principal Investigator |
小林 真一 聖マリアンナ医科大学, 医学部, 教授 (20129836)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
熊井 俊夫 聖マリアンナ医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (40139671)
田中 政巳 聖マリアンナ医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (00171801)
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Keywords | テーラーメード医療 / 抗癌薬 / 遺伝子多型 / 薬物代謝酵素 / トランスポーター / DPD / ハプロタイプ |
Research Abstract |
本研究では、テーラーメード医療の実用化を図るため、遺伝子多型診断の迅速化を検討してきた。昨年度まで各種CYPやトランスポーターを効率的にジェノタイピングするシステムの構築を行ってきた。一部ではAllele-specific PCR法の導入により迅速なジェノタイピングが可能となった。 本年度は、これまでに確立してきたマルチジェノタイピング法のシステムの見直しを行った。ダイレクトシークエンス法ではCYP2D6では4箇所、CYP3A4では6箇所の遺伝子多型を同時に評価しなければならなかったが、これまでに行ってきたハプロタイプ解析結果を見直し、それぞれ2箇所の評価でタイピングできることが明らかとなり、従来のマルチジェノタイピング法よりも短時間にそして精度を持ち多くの遺伝子多型を判定できることから、システムとして適していることが明らかとなった。また、新たに開発されたSmartAmp法の導入も昨年に続き再度試みたが、現在のところ解析できる遺伝子がCYP2C9*3のみで、今後キットを増やす予定がないため検討課題となった。 検討の結果、本年度も新たに外科手術により肝臓組織の切除を受ける患者より同意の得られた検体を採取した。これら検体についても新たにジェノタイピングを行い、データベースに加えた。 また、遺伝子多型情報のフィードバックシステムに関しても、外科医から患者への説明のための各ジェノタイプにおける平易でより具体的な情報添付の要望が寄せられた。
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