2010 Fiscal Year Annual Research Report
炎症性腸管疾患の脂質およびアポ蛋白代謝機序と質量分析による病態指標検査法の開発
Project/Area Number |
20590563
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Research Institution | Shinshu University |
Principal Investigator |
日高 宏哉 信州大学, 医学部, 准教授 (10362138)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
太田 浩良 信州大学, 医学部, 教授 (50273107)
本田 孝行 信州大学, 医学部, 教授 (80238815)
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Keywords | 脂質 / リン脂質 / 質量分析 / 含硫アミノ酸 |
Research Abstract |
クローン病患者(倫理承認済み)の生化学検査において、血清総コレステロール(TC)は低値傾向であったが、中性脂肪は幅広い分布を示した。アポ蛋白分析から,HDLやLDLは粒子数の減少を示した。低TC血症患者の炎症度は高く、また活動度の評価インデックス(IOIBDスコア)も悪く、患者脂質濃度が炎症度と関連していた。次いで、脂質の吸収および代謝に関わるリン脂質の組成および代謝について検討した。血清ホスファチジルコリン(PC)および代謝産物であるリゾ体(LysoPC)の定量的分析法を、MALDI-TOF-MS(飛行時間型質量分析)を用いた内部標準法により確立した。次いで、脂質構成脂肪酸鎖の分析法としてガスクロマトグラフィ質量分析(GC/MS)内部標準法を確立した。これらの方法を用いてリン脂質の組成および代謝産物の分析を行った。LysoPCは主に高比重リポ蛋白(HDL)に分布していたが、LysoPC/PC比率の分布は、脂質負荷の影響を受けることが見いだされた。リン脂質分解酵素の機能に影響を与えると考えられる含硫アミノ酸は、アポ蛋白に結合して血清リポ蛋白全体に分布しており、その含硫アミノ酸組成比率はほぼ同様であったが、蛋白あたりの結合比率はアポ蛋白により異なっていた。含硫アミノ酸の結合比率の差は、リン脂質分解酵素に影響をあたえる可能性が示唆された。
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[Journal Article] The Investigators of Study on Prevention of Metabolic Syndrome among Children, Adolescents, and Young Adults in Shinshu: Association between serum uric acid levels and cardiometabolic risk factors among Japanese junior high school students.2010
Author(s)
Hongo M, Hidaka H, Sakaguchi S, Nakanishi K, Ichikawa M, Hirota N, Tanaka N, Tsuruta G, Yazaki Y, Kinoshita O, Ikeda U, Koike K
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Journal Title
Circculation Journal
Volume: 74
Pages: 1570-1577
Peer Reviewed
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