2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20590603
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
有澤 孝吉 The University of Tokushima, 大学院・ヘルスバイオサイエンス研究部, 教授 (30203384)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
上村 浩一 徳島大学, 大学院・ヘルスバイオサイエンス研究部, 講師 (50346590)
日吉 峰麗 徳島大学, 大学院・ヘルスバイオサイエンス研究部, 助教 (30363162)
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Keywords | カドミウム / DNAチップ / メタアナリシス / 死亡率 / RT-PCR |
Research Abstract |
1.カドミウム汚染地域住民の生命予後ならびに死因別死亡率に関するメタアナリシス 富山県、秋田県、長崎県のコーホート研究により得られたデータを用い、総死亡率に関するメタ分析を行った。3地域をプールしたmeta-SMRは、尿中β2- microglobulin>1,000μg/ g cr.または尿蛋白陽性群では124(95%信頼区間112-136)であり、100より有意に高かった。一方、尿中β2- microglobulin<1,000μg/ g cr.または尿蛋白陰性群では78(95%信頼区間73-83)であり、100より有意に低かった。尿中β2-microglobulin>1,000μg/ g cr.または尿蛋白陽性群の尿中β2-microglobulin<1,000μg/ g cr.または尿蛋白陰性群に対する統合ハザード比(年齢調整)は男性1.45(95%信頼区間1.26-1.67)、女性1.93(95%信頼区間1.66-2.24)であった。SMR、ハザード比とも、均一性は棄却されなかった。死因別死亡率については、富山県の死因調査が終了していないため、解析ができていない。 2.環境中カドミウムによって引き起こされる遺伝子発現変化の解析 秋田県の低濃度カドミウム汚染地域住民20人において、オリゴDNAマイクロアレイによる解析およびRT-PCRによる確認により、末梢血球中のCASP9, TNFRSF1B, GPX3, SLC3A2, HYOU1, ITGAL BCL2A1, COX7Bがカドミウム応答性遺伝子であること、および、パスウェイ解析によりこれらが酸化ストレス応答遺伝子であることを明らかにし、Toxicology誌(257巻25-32頁、2009)に報告 した。
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Research Products
(11 results)