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2010 Fiscal Year Annual Research Report

ディーゼル排ガス中の鉱物油の免疫学的影響とそのメカニズムに関する研究

Research Project

Project/Area Number 20590607
Research InstitutionUniversity of Miyazaki

Principal Investigator

黒田 嘉紀  宮崎大学, 医学部, 教授 (50234620)

Keywords自己抗体 / TCR / CD3ζ / SLE
Research Abstract

これまでの研究で、鉱物油をマウスに投与した場合、ヒトSLEと同様にCD3ζが低下することがわかった。さらにそれは腹腔内の炎症の程度に関係するとともに、生体内のアルジニンの濃度にも関係しており、アルジニンが低下すると自己抗体が誘導された。これはヒト自己免疫疾患でも見られる現象である。
そこで今年度はまず、アルジニンがCD3ζ低下に関係しているか検証するために、CD3ζの低下した細胞にアルジニンを添加してその変化を検討した。果たしてCD3ζは回復することがわかった。
そこで、CD3ζの減少がどのようにして起こるか検討するために、CD3ζのmRNAを測定した。予想通りmRNAは低下していた。さらにCD3ζの代謝経路についても検討した。CD3ζの代謝酵素はmTORとRab4A, Rab4Bによって分解されるが、これらの酵素mRNAも鉱物油投与で低下していた。これらの結果から、まずCD3ζの低下とアルジニンは何らかの関係があることがわかった。さらに、CD3ζの低下はmRNAレベルでの低下が原因であり、CD3ζの分解酵素の活性上昇にようものではないことがわかった。つまり、CD3ζの低下はCD3ζの合成が鉱物油投与で阻害されて起こるものと考えられた。しかし、アルジニン低下がいかなるメカニズムでCD3ζの合成を阻害するかは現在不明で、次年度はこの点に絞って研究を行う予定である。CD3ζのmRNAが低下は、CD3ζの低下が多くの正常マウスで見られるため、CD3ζ遺伝子部分の変異は考えにくい。従ってこの部分にメチレーション等が関係していることが考えられる。次年度はこの点から研究する予定である。

  • Research Products

    (1 results)

All 2011

All Journal Article (1 results)

  • [Journal Article] 鉱物油の生態影響2011

    • Author(s)
      黒田嘉紀, 他
    • Journal Title

      産業医学レビュー

      Volume: 24

URL: 

Published: 2012-07-19  

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