2010 Fiscal Year Annual Research Report
作業バランス自己診断に着目したテーラーメイド型介護予防法の開発:無作為化介入研究
Project/Area Number |
20590627
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
湯浅 資之 順天堂大学, 医学部, 准教授 (30463748)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
池野 多美子 北海道大学, 医学研究科, 研究員 (80569715)
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Keywords | 介護保険 / 介護予防 / 家庭訪問 |
Research Abstract |
1. 背景と目的;これまでに本研究者らは、独自に開発した「在宅高齢者生活機能向上ツール(FIT)」を用いた家庭訪問の効果を検討してきた。平成21年度には月1回3ヶ月間に計3回のFITを用いた家庭訪問を行い、在宅高齢者における認知機能のMMSEおよび抑うつのSDSに有意な改善を認めた。しかしながら、その効果はFITそのものによるものか、あるいは定期的な家庭訪問によるものか明らかにすることはできないという限界があった。そこで最終年度の本年度は、対象者を無作為に、FITを用いた家庭訪問群と日常会話のみの家庭訪問群に割り付ける介入研究を実施することで、FITによる家庭訪問の効果を明らかにすることを目的に研究を行った。 2. 方法;北海道内2町在住の65歳以上高齢者のうち、基本チェックリストで1項目以上チェックの付いた者、特定高齢者、要支援1・2、要介護1の者のうち、平成21年度の介入時に対照群として介入を実施しなかった124名を対象とした。死亡や長期入院、転居(平成22年11月時点)を除外した67名に家庭訪問を依頼し、参加に同意した者は32名、事後評価まで完了した者は31名であった。対象者を無作為に、FITを用いた訪問群と会話のみの家庭訪問群に割り付け、12月から2月にかけて月1回計3回介入を実施した。家庭訪問は前回と同じ保健師らが担当した。生活機能(老研式活動能力指標)、認知機能(MMSE、FAB)、抑うつ(SDS)により家庭訪問の効果を測定した。併せて訪問に対する意見に関してインタビューを行った。 3. 結果;事後評価を平成23年3月22日に終了し、現在は評価指標とインタビュー内容について分析中である。本研究結果により、高齢者のニーズに応じたテーラーメイドの予防型家庭訪問の知見が得られ、今後の介護予防活動に活かせるものと考える。
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Research Products
(4 results)