2009 Fiscal Year Annual Research Report
看護職における交代勤務に伴う眠気の防止に関する疫学研究
Project/Area Number |
20590628
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Research Institution | Asahikawa Medical College |
Principal Investigator |
加藤 千津子 Asahikawa Medical College, 医学部, 教授 (50301982)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
嶋田 淳子 群馬大学, 医学部, 教授 (20211964)
林 邦彦 群馬大学, 医学部, 教授 (80282408)
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Keywords | 眠気防止 / 医療安全 / 交替勤務 / 看護職 |
Research Abstract |
看護職の交代勤務に関連する睡眠障害は,勤務中の眠気や精神作業能率の低下を来たし,ヒューマンエラーを誘発し医療の安全を脅かす要因となっている。本研究の目的は,「眠気セルフチェック票」を開発し確立することで眠気を知覚・認識し,ヒューマンエラー防止の有効性を疫学研究で検証することである。平成19年度に実施した調査(眠気セルフチェック票として日本語版Epworth sleepiness scale(JESS), Stanford sleepiness scale(SSS),活動量測定はAcitiwatch(AW-L mini-Miter Co.USA)で睡眠日誌を併用した調査)を分析した結果,JESSは瞬時の眠気であるSSSを反映した尺度であり,効率よく眠気を検出する尺度であることが確認できた。分析はSSSの最大値を基準としたJESSスコアの一致性および感度・特異度の閾値を変えて検討し,JESS(0-10/11-24)とSSS(1-3/4-7)の間でκ係数=0.42と中等度の一致性が認められた。またJESSスコアでの閾値が0-10/11-24,SSSスコア最大値での閾値が1-3/4-7の時,感度=0.87,特異度=0.64と最も眠気を検出しやすいカットオフポイントあることが示唆された。このJESSスコア11は,一般的に用いられる日中の過度な眠気(EDS)のカットオフポイントと一致した。 以上の結果を基に,H21年度においてはJESSを用いた横断調査を,A市の総合病院に勤務する看護職(交替勤務を体験した看護職)を対象に実施し(1997人に配布し929人から回収,46.5%),現在はデータの集計中である。調査内容はJESS,職業性簡易ストレス調査,睡眠状況調査であり,平成22年度はデータの解析・分析を行い,研究目的を果たす予定である。
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