2008 Fiscal Year Annual Research Report
運動しやすい環境整備による運動習慣の獲得と酸化ストレスに対する効果
Project/Area Number |
20590664
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Research Institution | University of Occupational and Environmental Health, Japan |
Principal Investigator |
大和 浩 University of Occupational and Environmental Health, Japan, 産業生態科学研究所, 教授 (90248592)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
江口 泰正 産業医科大学, 産業生態科学研究所, 助教 (70512185)
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Keywords | 健康管理 / 酸化ストレス |
Research Abstract |
本研究では、比較研究として、1)従来型の施設を利用した運動介入と、2)自分の周囲(職場)で運動できる環境を整えるという介入について、運動継続効果の分析を行い、環境の違いが運動習慣の獲得・維持にどのように影響するか明らかにすることを目的とする。 研究初年である平成20年度は、文献検索および学会等で運動指導の方法とその効果に関する情報収集を行った。また、介入研究として、市中のフィットネスセンターを自主的に利用する群(施設利用群:女性40名)と、某職域で各職場から数分以内の場所で運動ができるように自転車エルゴメーターを設置し、自主的に実践する群(環境整備群:女性25名)を設定した。運動は週90〜120分を目標に10〜12週間継続してもらった。このうち運動の実施時間が週平均60分以上を達成し、かつデータに欠損等がない対象者(施設利用群:40名中17名、環境整備群:25名中17名)について、介入前後の有酸素能力や各種生化学データの変化を分析した。 週平均60分以上運動を実施できた者の比率は、施設利用群42.5%、環境整備群68.0%で、環境整備群の方が実施率が高かった。運動継続後、有酸素能力は両群ともに有意に向上していた。またBMIや総コレステロール、LDLコレステロールでも、両群ともに有意な改善が認められた。なお、酸化ストレス防御系については現在分析中であり、次年度以降に報告する。 今回は初年度で、まだ研究途中ではあったが、分析した項目だけでも多くの知見が得られたことは意義深い。これは研究全体の中でも重要な点を占めており、大きな成果といえる。
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