2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20590788
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Research Institution | Nagoya City University |
Principal Investigator |
菅内 文中 Nagoya City University, 大学院・医学研究科, 助教 (20405161)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
溝上 雅史 名古屋市立大学, 大学院・医学研究科, 教授 (40166038)
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Keywords | B型肝炎 / 系統樹 / 遺伝子変異 / 肝癌 / 再活生化 / 遺伝子型 / 複製モデル / recombination |
Research Abstract |
DNAデータバンクに登録されている807本のHBV全塩基配列株について300bpごとに分子系統樹の作成を行い確実な非組み換え遺伝型株641本を選出して分子系統樹を作成した。その641本をもとにsub-genotype別を含む各遺伝子型のコンセンサス配列を作成後、残りの166本のHBV全塩基配列に対してSimPlot解析を用いて組換え遺伝子型(r-HBV)株の検索を行った。SimPlot解析にて合計28種類、150株以上のr-HBVの存在が明らかとなった。遺伝子型ADの種類が最も多く12種類、30株以上のr-HBVがアフリカ、欧州、インドに分布していた。その他2種類のr-HBV A/C、2種類のr-HBV A/E、1種類のr-HBV A/GおよびA/B/C、アジアに広く分布する100株以上で最多の2種類のr-HBV B/C、北西中国に分布する2種類のr-HBV C/D、1種類のr-HBV C/FおよびC/G、2種類のU/Cおよび1種類のチンパンジーとCのr-HBVが検索された。HBV遺伝子型の組換え好発領域はS遺伝子のC末端領域とコア遺伝子領域で多い傾向にあった。アジア・アフリカ地域のHBs抗原陽性保存血清を用いてHBVの塩基配列の決定を行いr-HBVの検索によって、遺伝子型AとEが分布するコート・ジボアール国から既存の報告にない新たなr-HBV A/Eが検出された。また遺伝子型CとDが分布するネパール国から既存のG23と同一のr-HBV C/Dが検出された。治療前HBs抗原陰性で造血器悪性腫瘍に対する治療後にHBV再活性をきたした症例、および40歳以下で発症した肝細胞癌14症例[平均年齢は29.6±6.1歳(18〜38)、男女比は10:4、HBe抗原陽性率は50%(7)]を対象としてr-HBVの検索施行中である。またin vitro HBV複製モデルを用いてウイルス変異とウイルス複製効率についても検討中である。
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Research Products
(6 results)