2010 Fiscal Year Annual Research Report
血液酸化ストレスマーカーと画像診断による心筋梗塞・脳梗塞発症予知に関する研究
Project/Area Number |
20590833
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Research Institution | Osaka City University |
Principal Investigator |
江原 省一 大阪市立大学, 大学院・医学研究科, 講師 (90382150)
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Keywords | 酸化LDL / ミエロペルオキシダーゼ / パラオキソナーゼ / プラーク / マルチスライスCT / 頸動脈エコー / MRI / 急性冠症候群 |
Research Abstract |
近年、社会の高齢化、およびメタボリックシンドロームや生活習慣病の増加に伴い心血管病や脳血管障害が急激に増加している。なかでも、急性心筋梗塞、脳梗塞は突然に発症するため、その予知は極めて困難である。ヒト冠動脈には経年的にプラークと呼ばれる内膜の肥厚性病巣が形成されるが、冠動脈プラークは、時に「不安定状態」へと変貌することが知られている。最近では、酸化ストレスの亢進により、その生成が増加すると考えられている酸化LDLが動脈硬化の形成・進展、およびプラーク不安定性に関連していることが報告されている。われわれはこれまで、酸化ストレスマーカーである酸化LDLを中心に様々なバイオマーカーの動脈硬化性疾患における意義を検討してきており、一部の酸化ストレスマーカーが急性冠症候群で上昇、あるいは低下していることを報告してきている。さらに近年進歩の著しい、頸動脈エコー、マルチスライスCT、心臓MRIなどの新たな非侵襲的画像診断を導入し、その臨床的有用性はもちろんのこと、いまだ研究段階である不安定プラークの検出・同定に関する臨床データを蓄積しつつある。本年度は特に心臓MRIによる冠動脈血栓イメージに着目し、その可能性・臨床応用について検討した。今後侵襲的冠動脈造影、および血管内超音波などを併用し、急性心血管イベントを起こしうる可能性の高い患者群を同定できるかについて、これらのバイオマーカー、および非侵襲的画像診断法を用いて前向き試験により検討することを目標とし、preliminaryではあるものの成果を挙げつつある。
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