2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20590840
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Research Institution | Juntendo University |
Principal Investigator |
井上 健司 Juntendo University, 医学部, 准教授 (80317388)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
諏訪 哲 順天堂大学, 医学部, 准教授 (90226613)
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Keywords | バイオマーカー / 胸痛 / 急性冠症候群 |
Research Abstract |
我々は新規血管炎症性マーカーPTX3の意義について研究をしている。 1) 本年度は急性冠症候群での予後判定マーカーとしての意義 2) 胸痛患者における新規鑑別診断マーカーとしての意義 上記が本年度の解析目標であった。胸部不快感を主訴に救急車要請し、来院した計524名に対して、PTX3を含む、各種バイオマーカーを採血、比較検討した。対象バイオマーカーには高感度CRP(hsCRP),NT-proBNP, Myeloperoxidase(MPO), CPK, WBCをとった。エンドポイントには1) 入院中死亡、2) 心原性ショック(IABP, PCPS挿入を必要として症例)、3) 重症肺水腫(気管内挿管し人工呼吸管理を必要とした症例)をとった。そうすると、上記のような重症患者さんで、有意に値の増加をみたバイオマーカーはPTX3,NTproBNP、それとCPKであった。また多変量解析をした結果、もっとも重症患者を入院時採血で予測したマーカーはPTX3であった。この傾向は胸痛患者さんの急性冠症候群診断マーカー、TroponinT陽性患者さんのみを対象としてもやはりPTX3がもっともすぐれた予測マーカーであった。Receiving Operating Character曲線よりカットオフ値を算出し、入院中の生存曲線を描くとカットオフ値以上のPTX3値を示す症例郡では有意に死亡率が増加することがわかった。 本内容は今年度夏に開催されましたヨーロッパ心臓病学会で口頭発表し、今年度末3月に開催される日本循環器学会でも口頭発表演題として採択されており、また現在英文誌に投稿準備中の状態である。
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Research Products
(6 results)