2009 Fiscal Year Annual Research Report
パーキンソン病と筋萎縮性側索硬化症の病態解明に関する研究
Project/Area Number |
20591017
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Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
岡本 幸市 Gunma University, 大学院・医学系研究科, 教授 (00124652)
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Keywords | 筋萎縮性側索硬化症 / TDP-43 / パーキンソン病 / アルツハイマー病 / autophagy / 顆粒空胞変性 / ubiquitin / 前頭側頭葉変性症 |
Research Abstract |
2006年に,前頭側頭葉変性症(FTLD-U)や筋萎縮性側索硬化症(ALS)でみられるユビキチン陽性・タウ陰性封入体の主要構成成分が異常にリン酸化したTDP-43からなることが明らかにされ,さらに最近ではその他の神経変性疾患でもTDP-43の蓄積がみられることが報告され,神経細胞変性におけるTDP-43の役割が重要な研究課題になっている.今回,当科で作成したリン酸化TDP-43抗体を用いてさらに検討した.1)16例のアルツハイマー病(AD)では5例(31%)で主に海馬台と海馬傍回や前頭葉にTDP-43陽性封入体を認めたが,海馬歯状回の顆粒細胞ではほとんどみられなかった.老人斑や神経原線維変化とTDP-43の蓄積との間には明らかな関連はみられなかった.以上より,ADにおけるTDP-43蓄積は,FTLD-Uが合併しているためではなく,神経変性の過程で二次的に生じたのではないかと推論し報告した.2)ADや高齢者の海馬領域の錐体細胞内には顆粒空胞変性(GVD)が高頻度にみられるが,AD脳を上記のリン酸化TDP-43抗体で免疫染色していたところ神経細胞内に点状の陽性構造物がみられるのに気づいた,そのような構造物はGVDの好発部位である海馬領域に多く,光顕的にはGVDと近似していた.そこでGVDの陽性マーカーである種々の抗体を用いてTDP-43との二重免疫染色で検討したところ,リン酸化TDP-43抗体陽性の点状構造物はGVDの特徴に一致していることが確認できた.
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[Journal Article] Motor impairment and aberrant production of neurochemicals in human alpha-synuclein A30P+A53T transgenic mice with alpha-synuclein pathology2009
Author(s)
Ikeda M, Harigaya Y, Kawarabayashi T, Sasaki A, Yamada S, Matsubara E, Murakami T, Tanaka Y, Kurata T, Wuhua X, Ueda K, Kuribara H, Ikarashi Y, Nakazato Y, Okamoto K, Abe K, Shoji M
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Journal Title
Brain Res 1250
Pages: 232-241
Peer Reviewed
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