2009 Fiscal Year Annual Research Report
反復経頭蓋磁気刺激と脳画像によるうつ病の治療反応性の解明
Project/Area Number |
20591416
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Research Institution | Wakayama Medical University |
Principal Investigator |
篠崎 和弘 Wakayama Medical University, 医学部, 教授 (40215984)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鵜飼 聡 和歌山県立医科大学, 医学部, 准教授 (80324763)
辻 富基美 和歌山県立医科大学, 医学部, 講師 (10347586)
小瀬 朝海 和歌山県立医科大学, 医学部, 助教 (10405425)
上山 栄子 和歌山県立医科大学, 医学部, 助教 (40405444)
山本 眞弘 和歌山県立医科大学, 医学部, 助教 (80423937)
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Keywords | 反復経頭蓋磁気刺激 / 脳血流シンチグラム / MRI画像 / うつ病 / 気分障害 |
Research Abstract |
薬物抵抗性の単極性うつ病1名に左前頭前野部に対する高頻度による反復経頭蓋磁気刺激(rTMS)治療行った。うっ病評価尺度(MADRS)で改善率は低かった。脳血流SPECT定量解析(fineSRT解析)では前回みられた前部帯状回の低下、前頭前野の軽度増加はみられなかった。神経生理検査としてpaired pulse TMSにおいても、皮質内抑制の変化はなかった。認知機能についてはWechsler Memory Scale-Revisedの各項目の変化はみられなかった。有害事象はみられなかった。 この意義は、H20年度の結果では脳血流からみたrTMSの抗うつ作用に強く関連した脳領域(前頭前野、前部帯状回)を確かめたが、H21年度の結果はうつ症状の改善も見られず、脳血流の変化もなかった。これらの結果より、抑うつ患者における抗うつ効果に前頭前野と前部帯状回が関与している傍証となる可能性がある。この疾患の神経ネットワークの障害を明らかにする一助となる。 今後の課題の第一は、対象症例が少数であることである。単極性うつ病および双極性うっ病ともになお研究対象症例を増やすために、ホームページ上に告知する、雑誌媒体への接触的な関与を行う等、患者のリクルートを工夫する。次の課題は脳血流以外に治療の反応性を予測する検査の開発である。このため、検査としてdiffusion tensorMRI解析、光トポグラフィー検査を利用した検査をrTMSの刺激前後で撮影することにより、rTMS治療に対する反応の予測法を開発する。3つ目として、難治性うつ病に対する治療反応性向上のため、MRIを利用したナビゲーションシステムを導入しrTMS刺激を行い、より正確な刺激を行うことが課題となる。
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Research Products
(6 results)