2009 Fiscal Year Annual Research Report
食道癌のPET/CTによる治療効果判定の分子病理学的検討
Project/Area Number |
20591465
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Research Institution | Kurume University |
Principal Investigator |
石橋 正敏 Kurume University, 医学部, 教授 (20168256)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
甲斐田 勇人 久留米大学, 医学部, 助教 (40299425)
倉田 精二 久留米大学, 医学部, 助教 (80268888)
鹿毛 政義 久留米大学, 大学病院, 教授 (80148840)
藤田 博正 久留米大学, 医学部, 教授 (90156878)
早渕 尚文 久留米大学, 医学部, 教授 (20108731)
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Keywords | 食道癌 / PET / CT / FDG / GLUT Family / VEGF / GLUT 1 / GLUT 3 / GLUT 4 |
Research Abstract |
全ての食道癌症例のPET/CTを施行する。摘出標本は、ホルマリン固定標本を用い、その割面の選択は、食道外科医と共同で行った。壊死の部分は、当然除外した。術後の摘出標本を用いて、グルコース膜蛋白であるGLUT Familyのうち、GLUT 1,3,4の免疫染色を行った。その結果を、PET/CTにて得られたパラメータであるSUVmaxとの統計学的処理を行った。その統計処理により、GLUT 1,3,4とSUVmaxとの関連性を調べた(石橋・倉田・甲斐田・小林)。GLUT 1,3のみがSUVmaxと相関した。さらに、VEGFを免疫染色した結果とSUVmaxとの統計学的処理を行った。その結果、VEGFとSUVmaxは相関した。VEGFRなどに刺激が加わるとPKCは活性化され下流へと刺激が伝達され、細胞応答が起こる。従って、EGFR、VEGFRやPKCとFDGとの関係を検討することにより、細胞増殖動態とFDGとの関連性が解明を試みる。本年度の研究成果として、VEGFとの関連性がグルコース膜蛋白と関連があるのを発見した。本成果は、未だ報告はみられない。さらに、分子標的治療への足がかりとなる可能性を見いだした。GLUT 3に関しては、細胞間質への陽性像を認め、細胞内の陽性像は認めなかった。この病理組織の結果は、マクロファージの陽性像であった。腫瘍増殖の際は、炎症細胞も同時に活性化するため、マクロファージへの取り込みが増加したと考えられる。このマクロファージに関しては、CD抗体を使用し、さらに検討する必要があると結論づけた。
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