2009 Fiscal Year Annual Research Report
消化器癌に対するTGF-βsiRNA導入樹状細胞による新規免疫遺伝子治療の開発
Project/Area Number |
20591533
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Research Institution | Wakayama Medical University |
Principal Investigator |
中村 公紀 Wakayama Medical University, 医学部, 助教 (80364090)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山上 裕機 和歌山県立医科大学, 医学部, 教授 (20191190)
岩橋 誠 和歌山県立医科大学, 医学部, 講師 (70244738)
中森 幹人 和歌山県立医科大学, 医学部, 講師 (10322372)
松田 健司 和歌山県立医科大学, 医学部, 助教 (30398458)
中 禎二 和歌山県立医科大学, 医学部, 学内助教 (00453184)
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Keywords | 樹状細胞 / TGF-β / adenovirus vector / siRNA / 免疫遺伝子治療 |
Research Abstract |
本研究は、癌局所の免疫環境において,細胞傷害性Tリンパ球(CTL)の誘導を増強させる一方、免疫抑制作用を有するTGF-βの作用を制御することにより消化器癌の癌免疫療法の有効性を高めることを目的としている。 本年度は、まず、遺伝子導入DC接種TgCEAにおけるCTLの誘導を行った。TgCEAの背部皮下に,TGF-βsiRNA,CEA遺伝子,TGF-βsiRNAとCEA遺伝子のそれぞれ3種の遺伝子導入DC(5×10^5個)を接種し,14日後に脾細胞を採取し,in vitroにてX線照射(100Gy)で非働化したMC-38.CEA(CEA遺伝子を導入したC57BL/6由来大腸癌細胞株MC-38)と5日間混合培養し,MC-38.CEAをtargetとした4時間<51>^Cr-release assayにてCTL活性を測定した。また、それらを用いた皮下腫瘍モデルにおける抗腫瘍効果の検討も行った。しかし、共に有意なデータが導けず、TGF-βsiRNA発現adenovirus vector(AxTGF-βsiRNA)のTGF-βsiRNAの発現が不十分な可能性があり、その解析、および、vectorの至適moiを再検討中である。また、臨床応用に向けて,ヒトにおける抗腫瘍免疫応答を検討するため、ヒトTGF-βsiRNA発現adenovirus vectorの作製を同時に行った。 本年度はベクターを作製したにもかかわらず、予想される結果が導けず、当初の計画目標には達しないが,次年度は早急にTGF-βsiRNAの発現の再確認を行い,遺伝子導入DC接種TgCEAにおけるCTLの誘導能を再度検討し、皮下腫瘍モデルにおける抗腫瘍効果の再検討、ヒトTGF-βsiRNA発現adenovirus vectorを用いた抗腫瘍免疫応答の検討を行う予定である.
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Research Products
(1 results)