2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20591782
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
高田 信二郎 徳島大学, 病院, 准教授 (20284292)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
安井 夏生 徳島大学, 大学院・ヘルスバイオサイエンス研究部, 教授 (00157984)
高橋 光彦 徳島大学, 大学院・ヘルスバイオサイエンス研究部, 助教 (10372715)
江西 哲也 徳島大学, 病院, 医員 (20467806)
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Keywords | 長管骨 / 骨膜 / 膜性骨化 / 内軟骨性骨化 / 破骨細胞 / 骨形態計測 |
Research Abstract |
申請者はこれまでの研究の中で、ラット大腿骨骨幹部の骨膜を全周性に切除することにより、その長径が過成長する実験モデルを確立した。そして、本実験モデルを多面的に解析し、その長径過成長の機序の解明に取り組んだ。主な成果は、ラット大腿骨骨幹部の全周性骨膜切除は、長径成長速度と骨代謝回転とをいずれも促進し、その結果、大腿骨長径が過成長することを明らかにしたことである。 以下1から5は、これまでの研究成果の要諦である。 1.ラット大腿骨骨幹部骨膜の全周性切除は、骨膜切除後2週間で、骨膜切除側大腿骨は無処置の反対側大腿骨(対照)に比べて有意に長径が長くなった。骨膜切除後6週では、その長径差が最大となった。 2.二重標識による骨形態計測法で算出した、遠位成長軟骨板と骨幹端海綿骨における骨膜切除後2週、4週、そして6週の長径成長速度は、骨膜切除側大腿骨は対照側に比べ、いずれの時期も有意に速くなっていた。 3.骨膜切除後6週の大腿骨軟X線写真は、骨膜切除側大腿骨は対照側に比べ、長径が長いこと、骨幹端部の肥大、骨陰影濃度の上昇とを示した。 4.骨膜切除後6週のμCTの海綿骨構造解析では、骨膜切除側の骨幹端部海綿骨数は対照側に比べ、増加するとともに、骨幹端部が肥大していた。 5.組織学的には、骨膜切除側大腿骨は対照側に比べ、肥大軟骨細胞数の増加、骨芽細胞性骨形成と破骨細胞性骨吸収のいずれもが亢進しており、骨代謝回転の亢進が示された。
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Research Products
(4 results)