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2009 Fiscal Year Annual Research Report

閉塞が徐々に完成する新しいBPHモデルによる閉塞膀胱の病態とそのメカニズムの解明

Research Project

Project/Area Number 20591884
Research InstitutionFukushima Medical University

Principal Investigator

山口 脩  Fukushima Medical University, 医学部, 教授 (60006814)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 宍戸 啓一  公立大学法人福島県立医科大学, 医学部, 講師 (30285035)
Keywords前立腺肥大症 / 尿流動態検査 / 閉塞モデル
Research Abstract

平成21年度は、閉塞手術施行後4週目と12週目に新規閉塞モデルおよび即時閉塞モデルから膀胱を摘出し、それぞれについて組織学的および薬理学的検討を加えた。
1. 組織学的検討
新規閉塞モデルでは、4週目の組織像は正常膀胱とほぼ同じであったが、12週目になると筋成分の占める比率が有意に増加し筋肥大および増殖の所見が得られた。コリンエステラーゼ陽性神経は、4週目で変化を示さなかったが12週目からその数が有意に減少した。
従来の即時閉塞モデルでは、4週目で既に筋肥大や増殖の所見を示し、12週目になると筋萎縮に伴う線維成分の著名な増加が認められた。コリンエステラーゼ陽性神経も4週目から減少し始め、12週目ではさらに減少し、変性所見も観察された。
2. 薬理学的検討
新規閉塞モデルにおいて、4週目の膀胱のカルバコール(Cch)に対する収縮反応は特別な変化を示さなかった。しかし、12週目になると10^<-7>M以上のCchに対する収縮反応は正常膀胱と比較し有意に上昇した。また、壁内神経電気刺激による収縮反応も4週目では正常膀胱と変わらなかったが、12週目になって有意の減少を示した。
即時閉塞膀胱モデルでは、4週目からCchに対する収縮反応が上昇すると共に、壁内神経電気刺激による収縮反応は低下した。12週目では、Cchに対する収縮反応も壁内神経電気刺激による収縮反応も共に著しく低下した。
以上、組織学的および薬理学的検討から、我々が提案した新規閉塞モデルは、閉塞手術施行後12週という長い時間をかけて代償期に移行することが明らかとなった。これは臨床でよく見られる前立腺肥大症患者の膀胱機能と類似しており、今後このモデルの解析から、徐々に進行する閉塞膀胱の分子メカニズムが解明されることが期待される。

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Published: 2011-06-16   Modified: 2016-04-21  

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