2008 Fiscal Year Annual Research Report
体細胞核移植技術を応用した性ステロイドホルモン受容体遺伝子発現機構の解析
Project/Area Number |
20591910
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Research Institution | University of Yamanashi |
Principal Investigator |
平田 修司 University of Yamanashi, 大学院・医学工学総合研究部, 准教授 (00228785)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
深澤 宏子 山梨大学, 大学院・医学工学総合研究部, 助教 (60362068)
正田 朋子 山梨大学, 大学院・医学工学総合研究部, 助教 (50345716)
星 和彦 山梨大学, 医学部附属病院, 教授 (20111289)
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Keywords | 性ステロイドホルモン受容体 / 多重プロモーター / 遺伝子発現の調節 / 体細胞核移植 / HDACi / sirtinol / ntES細胞 |
Research Abstract |
性ステロイドホルモン受容体(SHR)遺伝子には、複数のプロモーターならびにそれぞれの下流の非翻訳第一エキソンがあり、それらが独立して転写を調節するという「多重プロモーターならびに多重非翻訳第一エキソン機構」が存在する。本研究の目的は、体細胞核移植技術を応用して、この多重プロモーター機構による発達段階特異的な遺伝子発現の調節機構を解析することである。具体的には、マウスを被験動物として、子宮内膜や乳腺などに存在するSHR陽性細胞の核を除核未受精卵に核移植し、初期発生を開始させた後、核移植胚由来のES細胞(ntES細胞)を樹立する。このntES細胞における標記の多重プロモーターの修飾状態を解析しようとするものである。この目的で、本年度は、体細胞の核移植によるクローン胚の効率的な作成方法を検討し、HDACiの一種であるsirtinolがクローン胚の初期発生を促進することを明らかにした。さらに、顆粒膜細胞を核のドナーとしてクローン胚を作成し、それからntES細胞を樹立し、オリジナルの顆粒膜細胞とntES細胞においてERα mRNAを定量・比較した。つづいて、ntES細胞をLIFを除いた培養液にて分化培養し、培養時間とERα mRNAの発現レベルの変化を検討した。この結果、ERα mRNAの発現は、リプログラミングに伴って劇的に変化することを明らかにした。このERαの発現の劇的な変化を、次年度以降の研究のモデルとして用いることとし、現在、ERαの多重プロモーター活性の定量方法を検討している。
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Research Products
(2 results)