2009 Fiscal Year Annual Research Report
培養によらない細菌・真菌の定量と菌種同定法を用いた膣常在細菌叢と疾患の解析
Project/Area Number |
20591923
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Research Institution | Fukushima Medical University |
Principal Investigator |
錫谷 達夫 Fukushima Medical University, 医学部, 教授 (40196895)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
石岡 賢 九州大学, 医学部, 助教 (50305356)
金子 久俊 九州大学, 医学部, 助教 (90360007)
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Keywords | 正常菌叢 / 定量的菌種同定法 / サブトラクション法 |
Research Abstract |
培養を基盤とする微生物検査では培養法が確立されていない菌や検査対象になっていない菌は検出されない。また、常在菌が病原菌となっている場合、診断には常在細菌叢内での菌の比率が重要となるが、現在の検査では菌数を定量することが出来ない。そこで本研究では、ほとんどの細菌・真菌のDNAを増幅できるプライマーを用い、検体を構成する菌種と菌数を明らかにする検査を開発した。 1) 検体中に存在する菌の比率を計測する検査; プライマーの一方を蛍光ラベルし、PCRを行った。このPCR産物をキャピラリー電気泳動で分離し、それぞれの菌由来のピークの蛍光強度を計測した。その結果、蛍光強度の比は、検体中の菌数の比と非常に良く相関し、1:100程度の比率までは正確に定量出来ることが分かった。総菌数をreal-time PCRで決定すれば、本検査で明らかとなる比から、検体中の各菌種の菌数を求められた。 2) サブトラクション法による存在数が少ない菌種の解析; 上記の方法で、存在する菌数が全菌数の1%程度の菌種も解析できるようになったが、それ以下の菌種については検出できない。そこで、PCRを利用したサブトラクション法を開発した。菌叢の大多数を占める菌種から得たPCR産物をサブトラクションのためのPCRに加え、3サイクルのステップを繰り返すことによって、0.01%しか存在しなかった菌由来のPCR産物を主要なバンドとして増幅することに成功した。
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Research Products
(3 results)