2009 Fiscal Year Annual Research Report
プロテオミクス解析による子宮頸癌の放射線治療抵抗性予測
Project/Area Number |
20591956
|
Research Institution | University of the Ryukyus |
Principal Investigator |
安里 剛 University of the Ryukyus, 医学研究科, 助教 (40253950)
|
Keywords | 子宮頸癌 / 放射線治療 |
Research Abstract |
子宮頸癌の代表的な治療法は放射線治療であるが、治療抵抗性の症例もあるため、治療前に生検組織の蛋白質や遺伝子の発現パターンを解析して治療抵抗性症例を事前に特定出来る方法論の確立が待たれる。また、放射線治療抵抗性症例に特有の実用性の高いマーカー蛋白質は知られていないので、そのようなマーカー蛋白質の同定や、免疫組織染色/免疫ブロット法などによる生検組織の事前検討により治療抵抗性を予知するシステムが実用化されることが望まれる。こうした簡便なシステムが実用化されれば、特にFIGO分類III期症例の場合には、手術に変更することや、I期の症例では放射線治療を排除し外科的除去を選択することが可能となり患者の利益につながる。本研究では、FIGO分類III期扁平上皮癌症例について、放射線治療前の生検組織検体の集積、各症例についての放射線治療の有効性評価と合わせて、治療抵抗性マーカー蛋白質や遺伝子の解析についての試みを進めている。一方、簡便性の点からは病理診断用のホルマリン固定パラフィン包埋組織が検体として望ましいが、蛍光ディファレンシャル二次元電気泳動法(2D-DIGE法)には適していない。しかし最近、このような検体からペプチドを抽出して蛋白質発現を網羅的に解析する方法論が確立されっっある。そこで新たに、ホルマリン固定パラフィン包埋検体からマイクロダイセクションかニードルダイセクションで頸癌細胞を得て、直接ペプチドを抽出し、LC-MS/MSでショットガン解析するシステムの有用性の検証も試みている。
|
Research Products
(1 results)