2009 Fiscal Year Annual Research Report
だまされる視覚-3次元視覚刺激による空間識の錯乱-
Project/Area Number |
20591971
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Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
高橋 克昌 Gunma University, 大学院・医学系研究科, 講師 (30326839)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
古屋 信彦 群馬大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (80107606)
岡宮 智史 群馬大学, 医学部, 助教 (70455963)
島田 哲明 群馬大学, 医学部, 助教 (80455964)
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Keywords | 空間織 / 視覚 / 前庭覚 / 錯覚 / めまい / MST / 平衡障害 |
Research Abstract |
【研究の目的】 視覚の誤入力によって生じる空間織の錯乱が、めまい感を惹起するか調べる。 視覚の錯乱が原因でめまいを感じると仮定し、健常者とめまい患者とで立体視機能を比較する 【研究の成果】 健常者に視覚の誤入力を与える条件を検討した。周辺視野を多くし没入感を演出した広いスクリーンとプロジェクターを導入し、刺激動画には、背景のランダムドットと正面の注視点の組み合わせで、5つの条件について眼球運動量を解析した。1)背景静止、2)背景が水平運動、3)背景なしで注視点の水平運動、4)静止背景での注視点の水平運動、5)背景と注視点が反対方向に水平運動。眼球運動はENGにてコンピュータに記録し、定量解析をした。1)-3)と比べて4)は2倍、5)は4倍の視覚刺激が網膜の黄斑部に入力されるはずだが、記録される眼球運動に大きな変化はなかった。原因として、1)没入感が不足していた、2)視覚刺激の照度不足で網膜の視細胞の刺激が不十分だった、もしくは3)記録する眼球運動の取り込み速度が遅くて、早い運動を記録できていない可能性があった。解析方法を検討し、運動方向ベクトルと加速度の積から得られる運動量を算出することとし、プログラムを書き換えることにした。最終年度は新しい解析方法で、同様の実験を繰り返す予定である。
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