2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20592121
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Research Institution | Yamaguchi University |
Principal Investigator |
泉 友則 Yamaguchi University, 大学院・医学系研究科, 准教授 (00261694)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
笠岡 俊志 山口大学, 大学院・医学系研究科, 准教授 (90243667)
前川 剛志 山口大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (60034972)
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Keywords | 病態マーカー / 蘇生後脳症 / 翻訳後修飾 / タンパク質間相互作用 / プロテオーム |
Research Abstract |
申請者らが見出した新規の病態マーカータンパク質は蘇生後脳症の早期の神経学的予後予測に有効ではあるが、本来の分子機能や生理的役割が未解明であるため、病態の分子機序との関連や治療ターゲットとしての可能性は依然として不明である。構造・機能解析を通じて蘇生後脳症における新規マーカータンパク質の機能的意義を明らかにする。 平成21年度は新規蘇生後脳症マーカータンパク質の機能解析を目的として、タンパク質相互作用解析、ヒト培養細胞系での安定発現株の作製、および翻訳後修飾解析を行った。 <相互作用解析>昨年度の相互作用タンパク質の同定に引き続き、免疫沈降/ウエスタンブロット法による相互作用の確認を行うとともに、タグ付タンパク質を一過性に発現させた培養細胞抽出物を用い、マーカータンパク質を含む複合体のサイズをゲルろ過(Sephacryl S-100HRカラム)により推定した。 <安定発現株>マーカータンパク質をコードするcDNAを含むベクターを293細胞に導入し、G418存在下でのクローニングと長期培養後に複数のG418耐性クローンを得た。抗タグ抗体を利用したウエスタンブロット法では、いずれのクローンもマーカータンパク質陰性であり、定常的、あるいは高濃度のタンパク質発現が293細胞の増殖に対して抑制的に働くと考えられた。コンディショナルな発現系への変更が必要と考えられる。 <翻訳後修飾解析>組み換えタンパク質はSDS-PAGEにおいて還元剤耐性のダブレットを示すことから、ゲル内消化後のペプチドをLC/MSにて解析した。同定された7種類のペプチド配列中に、N末端アセチル化を含む3箇所の翻訳後修飾部位を見出した。また、ゲル上の分子量と質量分析データから71番目のシステイン残基を含む領域に約1kDaの修飾が付加していることが想定された。
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