2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20592170
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
井上 誠 Niigata University, 医歯学系, 教授 (00303131)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大瀧 祥子 新潟大学, 医歯学総合病院, 講師 (00377152)
梶井 友佳 新潟大学, 医歯学総合病院, 助教 (00447632)
山田 好秋 新潟大学, 企画戦略本部プロジェクト推進室, 教授 (80115089)
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Keywords | 生理学 / 脳・神経 / 食品 |
Research Abstract |
平成21年度は,動物実験およびヒトを被験者とする実験を行った.動物実験においては,下歯槽神経ならびに舌神経への電気刺激によって引き起こされた顎反射(開口反射)が,嚥下誘発のための上喉頭神経刺激によりいかなる変調をもたらされるかについて,昨年から引き続く急性実験を行った.その結果,非侵害刺激,侵害刺激いずれの刺激によっても開口反射が誘発されるが,上喉頭神経刺激時の開口反射の抑制が顕著だったのは前者であった.また,上喉頭神経刺激の刺激強さが強くなるに従い嚥下誘発回数は増加し,さらに開口反射の変調もこの刺激強さに依存することが示されたものの,一定の強さを超えると嚥下回数には違いが認められなくなるにも関わらず開口反射の抑制は強くなっていくことから,上喉頭神経刺激由来の開口反射の変調には,嚥下中枢以外の作用を考慮する必要があると思われた.次に,これまで動物実験でのみ示されてきた中咽頭,下咽頭,食道入口部への電気刺激による嚥下反射誘発が咽頭粘膜への機械的・電気的刺激によっても可能であることが示されたことを受けて,嚥下誘発に有効な刺激部位の同定と刺激強さを決定する実験を行った.刺激に応じる知覚や痛覚閾値は被験者によって様々であったものの,知覚閾値については,ほぼ全例において1ミリアンペア以下であった.また,嚥下誘発に有効だったのは中咽頭および下咽頭であった.来年度に向けて,さらに刺激装置や咽頭圧プローベの材料の開発が望まれる.
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Research Products
(9 results)