2010 Fiscal Year Annual Research Report
ピンホールコリメータを応用した微小転移リンパ節の分子イメージングシステムの開発
Project/Area Number |
20592206
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Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
佐藤 強志 鹿児島大学, 医歯学総台研究科, 准教授 (60098978)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
川畑 義裕 鹿児島大学, 医学部・歯学部附属病院, 助教 (70274842)
野添 悦郎 鹿児島大学, 医歯学総合研究科, 准教授 (40208351)
松根 彰志 鹿児島大学, 医歯学総合研究科, 准教授 (00253899)
川島 清美 鹿児島大学, 医学部・歯学部附属病院, 講師 (40145511)
馬嶋 秀行 鹿児島大学, 医歯学総合研究科, 教授 (60165701)
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Keywords | リンパ節 / 微小転移 / 悪性腫瘍 / ピンホールコリメータ / ガンマカメラ |
Research Abstract |
ピンホールコリメータを応用した微小転移リンパ節分子イメージングシステムの開発を目的に、(1)動物モデルの扁平上皮癌腫瘍組織における放射性医薬品の輸送蛋白発現の免疫組織化学組織染色による検討と(2)作成したピンホールコリメータを使用したリンパ節モデルの撮像を実施し、空間分解能について検討した。その結果、(1)Na/K-ATPase(201-TlCl取り込み)、P-glycoprotein(99m-Tc-MIBI汲み出し)、Glucose transporter-I,-II(18-F-FDG取り込み)、L-amino acid transporter-I,-II(Amino acid labeled nuclear agent取り込み)は腫瘍細胞膜上の発現が顕著に観察され、輸送蛋白発現は放射性医薬品の細胞へ取り込みと汲み出し、腫瘍細胞の分化度とも明らかな相関が示された。Na/K-ATPase、Glucose transporter、L-amino acid transporterは積極的な放射性医薬品の細胞内への移送に関与していたが、P-glycoproteinは細胞内へ取り込まれた放射性医薬品を逆に排泄する役割を示していた。(2)ピンホールコリメータでは基本的に感度と分解能は相反するが、近接した撮像では従来のパラレルホールコリメータよりも描出が優れていた。しかし、広範囲を同時に撮像する場合は線源からの距離が大きくなり、感度の低下が無視出来なかった。また、リンパ節のマッピングに関しては撮像可能な面積の制約から、この方法は臨床における頸部リンパ節全体の一元的マッピングには適していなかった。臨床を想定した放射性薬品の線量ではホール径が5mm以上必要であり、10mmのリンパ節サイズ模型における内部の放射性薬品の局在識別は5mmが限界であった。今後は描出能の改善をさらに進め、臨床に応用可能なシステム構築を検討する予定である。
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Research Products
(4 results)