2009 Fiscal Year Annual Research Report
高解像度PETならびにFEMを用いたインプラント周囲骨代謝反応の検討
Project/Area Number |
20592255
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
久保 圭 Tohoku University, 大学院・歯学研究科, 大学院非常勤講師 (10431511)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐々木 啓一 東北大学, 大学院・歯学研究科, 教授 (30178644)
横山 政宣 東北大学, 大学院・歯学研究科, 助教 (20396500)
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Keywords | インプラント / 骨代謝 / 定量評価 / PET / FEM |
Research Abstract |
本研究ではラットにインプラント埋入後、各種の負荷を加えた際の顎骨内の応力動態をマイクロCTによる形状データとFEMを用いて解析し、さらに同ラットのインプラント周囲骨の骨代謝動態をPETにより定量評価し、両者の関連を検索することで、負荷により骨内に生じた応力分布に対応した骨反応の詳細を生体力学的見地ならびに生物学的見地から明らかにすることを目的とする。 今年度はラット右足頸骨に直径1.2mmの純チタンインプラント2本を頚骨の長軸に対して垂直かつ互いに平行になるように13mm間隔で埋入した.埋入翌日,4.0Nの負荷を荷重し,荷重開始後4,7,14,28日後に,動物用高解像度PET装置を用いてPETSCANを行った.撮像終了後は同時係数補正,画像の再構築を行い,画像解析ソフト(image J)にて解析した.評価はインプラント周囲骨およびコントロールの左側同部位に関心領域を設定,各関心領域における集積値を計測し,左側と右側の集積値を比較,これを指標として経時的な変化を検討した. その結果,負荷開始後7日目までインプラント周囲骨代謝活性が大きく上昇し,その後は徐々に下降した.負荷開始後14日まで,コントロール側に比べて有意な上昇を示したが,28日目では有意差は観察されなかった.このことから,荷重を早期に開始した場合においても,インプラント周囲骨の骨代謝回転は一定期間亢進し,その後,一定負荷下であるにも関わらず定常状態に達することが明らかとなった.
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